Q.韓国では「悪口を言われると長生きする」と言うそうですがなぜですか。

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A. 80歳をはるかに越えてもまだまだ健康な全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領を見ると、「ああ、長生きするためには悪口をたくさん言われる必要があるんだな」と、こんなふうに考えたりもします。韓国では、彼ほどに悪口を言われた人を見つけることができません。側近を抜いておけば、政治性向に関係なく悪口を言わない人を見つけることが難しいでしょう。

光州事態を起こしたという罪目で大統領まで務めた人が死刑宣告を受けたほど(その後、減刑)だったため、おそらく一人で街に出てきてしまったら叩かれていたことでしょう。それだけでしょうか。財産を海外に移して子どもに渡した後、29万ウォンしかないからと追徴金を出しておらず、人々の怒りを買ったりもしました。悪口の力で健康に長生きにしているのなら、悪口はやめるべきですね。

ところがです。悪口を言われて、すぐに死ぬ人もいます。誰かというと、2003年に大邱で地下鉄惨事を起こしたキム・デハン(金大漢)という放火犯です。ペットボトル2本にガソリンを入れて、地下鉄に火をつけたせいで192人が死ぬ大惨事が起こりました。

病院で治療を受けていた途中、逮捕され、1審で無期懲役を宣告され、刑務所に収監されましたが、1年もたたずに脳卒中で死亡しました。あまり有名ではなかったため、全国的に悪口を言う人がいなかったからでしょうか。

歴史的に見ると、悪口を言う人が多ければ多いほど長く生きることは事実であるかのように感じられます。悪口を言われて長く生きている人の一覧を見ると、リストが本当に長くなります。ところが、リストを読み上げていくと、ふと、こんな気がしました。
「彼らは長い生きしているから、悪口をたくさん言われるのではないか」

最近では、死んであの世に行った人にも悪口を言うような無慈悲な人々が多くいますが、以前は亡者については悪い話をしませんでした。いくら悪いことをした場合でも、死んだ後には「すでにあの世行った人に悪口を言ったところで何になる」という言葉で庇ってあげたものです。亡者は忘者になったわけです。

西洋とは違い、東洋、特に韓国では、罪を犯したと疑いを受けていた人が自ら命を断つ場合には、罪のない人を苦しめて命を絶たせたと感じていました。いくら貧困な境遇に置かれていても、自分の欲を満たそうとしている人は決して自らの命を絶つことはないでしょう。

我が道を行く強欲な人は、他人の、絶対多数の大衆の視線はまったく気にしないといったふうに、まずは手の内に入って来たものを自分のものにすることでしょう。他人の手にあるものも奪ってくるほどなのに、自分のものを奪われるということは想像もできないことでしょう。後ろで罵る人を「あんな醜い奴ら」と無視してしまえば、ストレスも受けません。

隠れて悪口を言う人の気分だけ悪くなると言うものです。悪口を言うと先に死に、悪口を言われる人は楽しく生きるのです。そのような人は鬼もつかまえて行きません。

悪口を言われる人よりも長く生きるためには悪口を言いながら、ストレスを感じない事です。ところが、それが言葉のように簡単ではありません。悪口を言うとストレスが解消されるように感じても、実はそうではないのです。自分が嫌いな人を罵ると、ストレスが少し解消されるのですが、悪口を言う当事者は、いつでも後頭部に視線を感じるのです。

参考までに、「悪口を言われると長生きする」という言葉が『莊子』に出てきます。「壽則多辱(寿ければ則ち辱多し)」の意味が誤って「訛伝」されたという解釈もあったりします。

壽則多辱が出てきた詩を見ると、「悪口を言われれば長生きする」という意味ではなく、「長い生きするということはそれだけ悪口を言われることが多い」という意味であることが分かります。「天地編」に出てくる文を紹介しながら終えたいと思います。

情が深くて寛大なことで有名な堯の王がある地方を巡視していたとき、地方の官吏が無病長寿して富を蓄え、子孫が繁栄することを祈願すると、王は「すべてつまらないこと」だと拒んだ。

官吏が理由を尋ねると、王は「子が多ければ、その中には悪い奴も出てくるから心配になり、富が増えれば無駄なことが起きるものであり、寿命が長ければ恥をかくことも多くなり、徳を積むためには邪魔になる」と語った。

すると官吏は、「子が多くても自分の役割を与えれば心配しなくてもよく、富が増えれば貧しい者に分けてあげればよく、長生きして徳を積んだり、仙人になることができる」と言い、これまで聖人として仰ぎ見ていた堯の王が君子程にしかならないという言葉を残してその場を去った。
  • Lim, Chul
  • 入力 2015-12-21 00:00:00

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