Q.俳優イ・ジュンギについて教えてください。

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A. 今から11年前、つまり2005年12月29日に公開された映画があります。タイトルがちょっと妙な映画です。『王の男』。

映画の中に1秒しか出てこない場面です。王の燕山君にキスをされる男性が女形芸人である珙吉(イ・ジュンギ扮)です。放浪しながら流浪生活をする女形芸人の中には、女性役を演じた可愛らしい男性が混ざっており、男色の対象にもなりました。

『朝鮮王朝実録』に数行登場する文に想像力を加えて作られた映画が、1230万人の観客を集めるなんて、誰も予想していませんでした。スクリーン数も313スクリーンと多い方ではなかったんです。ところが、公開から21日で500万人を突破してしまいました。大型配給会社が引き受けた作品でもなく、当時としてはトップスターも出演していなかったため、この映画が稼いだ660億ウォンという数字が実に驚かされるばかりです。

この映画が人気を集めた秘訣は、「きれいな男性シンドローム」でした。きれいな男性とは、まさに俳優イ・ジュンギのことです。この映画1本でイ・ジュンギは、一躍スターとして名を上げました。

『王の男』に出演する前、韓日合作映画を数本撮るには撮っていましたが、無名に近い俳優でした。高校在学中には放送部に籍を置いた平凡な学生でしたが、演技にばかり熱中する彼を見て、ある先生から「君が俳優になれば、私の手で醤を焼く(絶対に出来ないことを条件に出すほどに強く否定している言葉)」という言葉まで聞いたといいます。

高3の時、大学入学試験で落ちたイ・ジュンギは俳優の夢を抱いてソウルに上京しましたが、まず住むところにも困りました。中学2年生の時からファンクラブ活動をしていた放送人ハリー(ロバート・ハリー)の家に居候しました。どんなにかっこいいファンであっても、家にまで攻め込んで巣を作るなんて迷惑ですよね。そのため、屋根部屋を得て独立ました。

ビリヤード場やホップ店を転々としながらアルバイトで生計を立てていき、2002年にソウル芸大に合格して、俳優の夢に一歩近づきました。芸能界には、1年前の2001年にキム・ヒソン、カン・ドンウォンと一緒に撮影したアパレルブランド「So Basic」のモデルとしてデビューしました。

韓国ではあまりでしたが、日本では反応が良かったのか、日韓合作映画『ホテルビーナス』と合作ドラマ『星の音』にキャスティングされました。彼の人生のターニングポイントとなった『王の男』で女形芸人「珙吉」役を獲得することも、甘くありませんでした。なんと1000対1の競争率を見せたオーディションを通過しなければなりませんでした。女形芸人組の首長の役割を引き受けたカム・ウソンは、あまりにも男の子のようだという理由で、イ・ジュンギのキャスティングに反対したといいます。

1カ月間続いた3回にわたるオーディションを受けながら、イ・ジュンギは逆立ちで立って足をぱっと開いた演技で、最終的には「珙吉」役を獲得しました。(この動作は、命をかけて王の前で演技をする時に登場します。「上の口を食べてやろうか、下の口を食べてやろうか」と愚弄する内容で上の口と言って広げた演技です)

運動神経が鈍ければできない演技です。実際イ・ジュンギの運動能力は、かなり優れた方です。テコンドー有段者であるうえ、一時はダンス歌手を志望してSMにオーディションを受けに行ったほど踊りも上手に踊ります。女形芸人の役割を獲得するために用意ができていたわけですね。

『王の男』で絶大な人気を集めた後、「女性のような男性」というイメージを脱皮するために『華麗なる休暇』と『犬とオオカミの時間』、SBSドラマ『イルジメ~一枝梅 』などの争いが上手い英雄役を主に引き受けました。

一時は記者たちに目をつけられたこともありました。急激に人気を得て、あまりにも忙しくなったため、何もかもが面倒で記者たちの質問にも誠意なく答えて。本人自らが「スター病」にかかった奴だと告白したそうです。最近はというと、すごく評価がいいですよね。2013年にMBCドラマ『TWO WEEKS』を一緒に撮ったキム・ソヨンは、「善良なうえ、雰囲気メーカーだ。本当に楽しく撮影した」という言葉を残したりもしました。

絶頂の人気を謳歌する間にも、数回の危機が訪れました。まずは軍の問題がありました。SBSドラマ『シンイ~信義』にキャスティングされ、映画『グランプリ』を撮る中で召集令状を受け、撮影を理由に延期を申請したのですが拒否されました。

該当作品の出演料を返却したのですが、中国で契約違反で提訴を起こされたりもしました。さらに、国防部広報支援隊で軍ミュージカル『生命の航海』に出演した時は、リハーサル中に落ちた舞台装置に額が当たり、50針も縫う事故に遭ったりもしました。

これより大きな危機は、信じていたマネージャーの裏切りでした。20代のときには経済観念がなく、マネージャーにお金を任せていたのですが、実は懸命に働いて稼いだお金をマネージャーが遊興費に充ててしまっていたのです。

  • < このようなうつ病も今や彼の人生の薬になることでしょう。切れ長の目が魅力に変わったように >

イ・ジュンギのトレードマークとも言える切れ長の目は、かつて彼のコンプレックスでした。目のせいで殺し屋役以外はできないという話も聞いたことがあったりして。しかし、独特の目つきが今や女性らしいイメージをカバーするために一役買っています。
  • Lim, Chul
  • 入力 2016-10-19 00:00:00

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