トップ > コラム > FOCUS > 洪陵、「グローバル知識バレー」に変身…今年だけで55億ウォン投入

洪陵、「グローバル知識バレー」に変身…今年だけで55億ウォン投入

洪陵・テヘラン路・板橋を3大軸に…創造経済のハブに跳躍 

韓国のベンチャー神話が始まったテヘランバレー、成功したベンチャー企業が巣くっている板橋(パンギョ)、韓国科学技術の揺りかごの洪陵(ホンヌン)が「創造経済」のハブとして生まれ変わる。各地域の特性と歴史性を反映して、政府はそれらにふさわしい支援を行う予定だ。

未来創造科学部の関係者は、「これらの地域はすでに創業とベンチャーのための基盤設備が整っており、最小限の支援でもベンチャー生態系を造成できるだろう」と語る。韓国の第一世代ベンチャーが始まったテヘランバレーのある江南(カンナム)には、スタートアップを支援する「ハイテク創業キャンパス」を造成する。ポータル会社やゲーム会社などの情報通信技術(ICT)のベンチャー企業が集まっている京畿道の板橋地域は、ゲーム産業を主軸とした「創造経済バレー」に発展させる計画だ。韓国開発研究院(KDI)と韓国科学技術研究院(KIST)があった洪陵は、産学融合研究・韓国経済発展の経験の共有・協力等のための「グローバル創造知識科学団地」として生まれ変わる。

  • 洪陵、「グローバル知識バレー」に変身…今年だけで55億ウォン投入
  • < 洪陵グローバル知識バレー、YGエンタK-POPクラスター、板橋創造経済バレー、江南スタートアップバレー >



▶洪陵グローバル知識バレー
5000人あまりの博士級人材が集まる洪陵産学研、融合研究拠点として構築


朴正煕大統領の時節に設立され、韓国の経済成長と科学技術発展の基礎を整えた国内第1号の研究団地の洪陵が、「グローバル創造知識科学研究団地(グローバル知識バレー)」に変貌する。未来創造科学部は15日、業務報告を通じて洪陵研究団地を、産学融合研究と事業化の拠点にするという計画を大統領に報告した。洪陵団地は去る1969年に韓国科学技術研究院(KIST)が設立されて以来、現在は5000人以上の博士号級の研究者を擁する世界的な科学研究団地に成長した。しかし最近、韓国開発研究院(KDI)などいくつかの研究所の移転で空洞化の懸念が大きくなった。

しかし昨年7月、朴槿惠 (パク・クネ)大統領がKISTで開かれた科学技術諮問会議に出席し、開発必要性に言及して再照明され始めた。洪陵開発には今年だけで55億ウォンの予算が投入される予定で、今年の具体的な発展方案が整えられる。

未来部のカン・サンウク創造経済基盤課長は、「具体的な絵柄は企画財政部とともに進める政策研究が完了すると、上半期のうちに出てくるだろう」と明らかにした。カン課長は、「現在の洪陵は多様な研究機関が地理的に集まっているだけで、機関間のシナジー効果を出せない状況」だとし、「これを革新する方法について考えている」と語った。洪陵では研究開発(R&D)が集中的に行われているが、ビジネス化や破壊的革新につながらないという指摘も積極的に反映する予定だ。

洪陵団地の発展方案は、2012年から活動している洪陵フォーラムで具体的に議論されている。洪陵に基盤を置く国策機関や大学が参与する集まりである洪陵フォーラムでは、洪陵を開放・協力・融合の拠点にするために政府と民間投資が調和をなす、自律性のある科学団地として開発されなければならないと強調している。未来部の関係者は、「洪陵フォーラムなどを通じて、問題点と改善案の両方をうまく合わせた新しい絵柄が必要だ」と明らかにした。

▶ 江南スタートアップバレー
創業家とエンジェル投資家の結合、江南にハイテク創業キャンパス


ソウル市江南のテヘラン路は起業家と投資家が集積した、韓国の代表「スタートアップバレー(Start-up Valley)」になる見通しだ。既存の創業支援機関のDキャンプ(D.CAMP)、スタートアップアライアンス(Startup Alliance Korea)、マル180(MARU 180)などに続き、今年はGoogleが三成洞にGoogleキャンパスを建設する。ソウル市も最近、開浦区内のソウル日本人学校の跡地に「開浦団地デジタル革新パーク」を建て、早ければ年末にオープンする予定だと明らかにしたことがある。

これに加えて政府は業務報告を通じ、1万平方メートルの大規模な創業保育スペースに創業チームとエンジェル投資家などが共同で入居して、創業者と投資家との間の化学的結合を追求する「ハイテク創業キャンパス(仮称)」を作ると発表した。大韓民国の最も高価な土地の江南一帯が、名実共にスタートアップタウンになるわけだ。

ハイテク創業キャンパスには、2017年までに160チームが入居する予定だ。研究開発と民間投資などを通じて、最大3年間で10億ウォンが支援される。キャンパスはイスラエル式の創業プログラム「チップス」方式で運営される。運営機関が最小1億ウォンを初期企業に投資すると、中小企業庁が追加で9億ウォンを支援する方法で、チーム別に最大3年間で10億ウォンが支援される。

また、銀行界の創業財団である「Dキャンプ」と牙山ナヌム財団の「マル180」などの民間創業アクセラレータと協力し、江南地域をスタートアップバレー地域に仕立て上げるという計画だ。官民ネットワークの構築で、米シリコンバレー式の創業文化を国内に定着させようという目標だ。

ソウル市の開浦デジタル革新パークも「江南スタートアップバレー」のハイライトだ。24時間、コミュニケーションとオープンスペースを追求するIT複合団地として造成される。本館(5階)は教育センターとして活用し、新館(5階)はICT融合スペース、多目的ホール(1階)は開かれた体育館として使われる予定だ。ソウル市は開浦デジタル革新パークを米スタンフォード大学Dスクール式の「デザインシンキング」を学ぶことができる教育空間としても作るつもりだ。空間づくりはソウル市があたるが、民間と協力して運営することにした。

▶ 板橋の創造経済バレー
10大ゲーム社のうち7社が位置する板橋、ゲーム中心の文化コンテンツの創業を主導


情報通信技術(ICT)を先導するベンチャーなどが集まっている京畿道の板橋と近隣地域は、起業家精神とICTイノベーションインフラストラクチャの構築、ゲームスタートアップのインキュベーティングなど、革新的な創作生態系・クラスターを育成する創造経済バレーとして造成される。このために政府は、スタートアップの育成・支援のための機関・施設と、ビッグデータなどのビジネスインフラ、産学官コラボレーションスペースなどの創造経済バレーセンターを作る予定だ。革新的な企業と人材確保のために、住宅・交通状況などを改善するためのインフラも構築される予定だ。

チェ・ヤンヒ未来創造科学部長官は、大統領業務報告に先立つ記者らとのブリーフィングで、「板橋は韓国の10大ゲームメーカーのうち7社の本社があるところ」だとし、「ゲームを中心に映画や文化など、コンテンツ創業のハブになるように支援して、創造経済バレーを造成する」と明らかにした。

これまで産学研の研究支援、ビジネスインフラの構築などは民間の自生的努力には行われにくく、創業が活性化するところには限界があった。

板橋創造経済バレーセンターは、創造経済拠点スペースとして定着する見込みだ。来る10月に完工する予定で、3棟建ての建物として建設中だ。第1棟には創業ベンチャーが入居して、メンタリングや特許・法律支援などが行われる予定だ。第2棟にはビッグデータやモノのインターネット(IoT)などのビジネスインフラが、第3棟には産学共同の研究スペースが、それぞれ設けられる。未来部のホン・ソンワン創造経済振興課長は、「このスペースは当初、京畿道が産学研究開発センターとして構築しており、研究機関の入居を中心に運営される予定だったが、昨年から板橋に創造経済バレーを造成しようという話が出て以来、関連の拠点空間として活用することにした」と説明した。板橋と近隣地域を創造経済バレーとして育てるために、政府は周辺地域の交通や住宅などのインフラも追加で構築する計画を立てている。

ホン課長は、「時間をかけて定住条件と交通などの周辺インフラも追加で構築する予定だ」と説明した。

▶ Kポップクラスタ、議政府に造成
YGエンター1000億投資、会場・ホテルなど建設


歌手サイ、ビッグバン、2NE1などが所属するYGエンターテイメントは、京畿道の議政府(ウィジョンブ)に大規模なKポップ公演施設を造成する。ナム・ギョンピル京畿道知事とアン・ビョンヨン議政府市長、ヤン・ミンソクYGエンターテイメント・YGプラス代表は16日午前、議政府市役所で「YGグローバルK-POPクラスタ造成のための協約」を締結する。

Kポップクラスタは、議政府市の山谷洞一帯4万9600平方メートル(1万5000坪)に造成され、YGエンターテイメントは土地購入費375億ウォンと工事費625億ウォンなど総1000億ウォンを投資する。

YGエンターテイメントは2018年までに、大規模な音楽会場と小規模会場を5つ、国内とアジアの大衆音楽を体験する常設展示体験場、大衆音楽創作者のためのレジデンスホテル、制作スタジオ、ファッション・化粧品などの文化商品売り場、ゴルフ・アウトドアスポーツが可能なリラックス空間を造成する予定だ。

完成後はマルチアジア&アメリカ本部として人材を選抜し、坡州・高揚文化芸術クラスタと連携して、大衆音楽の創作と流通・消費の前進基地として活用する計画だ。

京畿道と議政府市は「Kポップクラスタが造成されれば、600人以上の雇用が生まれ、地域住民の優先雇用など、地域経済の活性化に大きく役立つものと期待される」と語った。

ヤン・ミンソク代表は、「Kポップクラスタは、YGエンターテイメントのすべての能力を集約した施設になるだろう」とし、「大衆音楽の教育と創作、複合公演施設、ホテル、美容室などが一堂に会する複合文化空間にする」と語った。

Kポップクラスタが入る山谷洞一帯は、ソウル外郭循環高速道路、九里・抱川高速道路を通じてソウルと仁川空港にアクセスしやすい。

「ソテジワアイドゥル」出身のヤン・ヒョンソクが率いるYGエンターテイメントは時価総額7400億ウォン規模で、SMエンターテイメントとともに国内芸能企画社を代表する。
  • 毎日経済_セボム記者/ソン・ジェグォン記者/チ・ホング記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-01-15 18:21:53




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア