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富裕層はソウル・瑞草へ…江南の全盛期は終わる


  • 富裕層はソウル・瑞草へ…江南の全盛期は終わる
  • < 瑞草区で高価なアパートの一つに数えられる「盤浦チャイ」の全景[毎経DB] >

# 中堅企業役員の50代のホンさん(仮名)は、ソウルと京畿道にアパートを1軒ずつ所有しているが、それぞれウォルセ(月家賃)とチョンセ(一括払い住宅保証金)を支払い、2009年の盤浦洞レミアンファスティージ入居時からはチョンセで暮らしている。家主の要求でこれまでチョンセ金は2倍以上に上がったが、子供が大学に進学するまでは盤浦を離れる考えはない。学区が優れていたからだ。

# 道谷洞(トゴクトン)に住んでいた大手法律事務所の弁護士キム(仮名)さんも、同様の理由で3年前に盤浦チャイアパートを購入して住んでいる。昨年、子供がソウル大学に入学して目的を達成したが、交通など居住環境が良いので移住は考えていない。

ソウルの長者村の中心軸が江南区から瑞草区(ソチョグ)に移っている。瑞草区盤浦洞一帯の再建築事業が続々と進行するにつれて、高級感のある大規模団地アパートが大挙できたうえに、瑞草区には盤浦外国人学校や啓星初等学校、世和女子中学校・女子高等学校などの名門校がずらりとならび、学区への期待が殺到してアパート価格が上昇している。芸能人はもちろん専門職従事者や外資系投資銀行などに勤務して、10億ウォン前後の年俸を受け取る30・40代の若い新興富裕層も、伝統的長者村の道谷・三成洞の代わりに盤浦洞に合流中だ。

一方、国内で最初の超高層長者村団地の代名詞格のタワーパレスをはじめ、道谷レクスルや三成洞アイパークなど、江南区の高級アパートの価格は金融危機の前後に値崩れし、全盛期は終わった格好だ。タワーパレス1次の中で最も多くの世帯を占める専有面積165平方メートル物件は、2007年には33億ウォン前後まで上がったがぱったりと止まり、最近は平均17億~22億ウォン台を行き来する。

KB不動産通知によると、13日時点のソウルで最も高価なアパートは瑞草区盤浦洞の住公1団地で、3.3平方メートル当たりの売買価格は5992万ウォンだ。江南区開浦洞(ケポドン)の住公3団地(5735万ウォン)と瑞草区盤浦洞のAID借款アパート(5540万ウォン)が後に続いた。三成洞アイパーク(4620万ウォン)、狎鴎亭現代4次アパート(4451万ウォン)、大峙洞(テチドン)東部セントレビル(3676万ウォン)など、代表的な江南区の高価アパートは瑞草区に押された。

不動産114によると、昨年のソウル市25区全体を通じてアパートの平均売買価格が最も高いところも瑞草区(10億2036万ウォン)となった。瑞草区のアパート平均売買価格は昨年10億ウォンを突破して、現在は江南区のアパート平均売買(9億9729万ウォン)を上回った。

盤浦アパートの価格を引き上げた一等功臣は再建築事業だ。1973年に入居して再建築を進めている盤浦住公1団の専有面積107平方メートル物件は、昨年初めには20億9000万ウォンだったが、1年間で2億8000万ウォンほど上がり、全国で価格が最も急上昇したアパートにあげられる。近くの不動産業者らによると、最近の呼び値は25億ウォン台を行き来する。専有面積72平方メートル物件も先月までは12億ウォン前後だったが、最近の呼び値は12億5000万ウォンを記録している。

昨年末、瑞草洞の瑞草宇成(ソチョウソン)3次を再建築した「レミアン瑞草エスティージ」は、ソウル市内の分譲アパートの中で最高の競争率を記録した。一般供給の43世帯の募集に3080人が殺到して平均競争率71対1で、すべてのタイプが1順位で締め切られた。盤浦洞「アクロリバーパーク2次」(新盤浦1次の再建築)は、上位1%のための最高価アパートであることを前面に出して、3.3平方メートル当たり5000万ウォンと最も高い分譲価格を記録して話題を集めたが、分譲を受けようと人々が押し寄せて、昨年9月に分譲した2回目の請約競争率は169対1で2013年の1回目の競争率(42対1)を超えた。

来る10月には、瑞草洞の宇成2次を再建築した「瑞草宇成2次レミアン」(593世帯)、蚕院洞(チャムウォンドン)の盤浦漢陽アパートを再建築した「盤浦漢陽チャイ」(606世帯)、蚕院洞の韓信5次アパートを再建築した「eピョナンセサン韓信5次」(595世帯)などが分譲待機中だ。来年以降も瑞草新東亜、三湖ガーデン3次、瑞草漢陽など再建築を推進しているアパートが多く、当分のあいだ瑞草区では再建築のリレーが続く見通しだ。

KB国民銀行明洞スターPBセンターのパク・ハプス チーム長は、「大峙洞学区が私教育中心だとすれば、盤浦洞は公教育が先行する地域であるうえに交通の要所」だとし、「新世界百貨店やカトリック大学ソウル聖母病院などの、生活便宜施設も整っている」と分析した。すなわち、教育・交通・便宜施設など、最適住居環境の三拍子をすべて備え、盤浦に一度定着すればちょっとやそっとのことでは他の地域に離脱しないと説明した。

ユーエンドアール(U&R)コンサルティングのパク・サンオン代表も、「芸能人が清潭洞近隣のビルを買い入れて話題になっているが、30・40代の若い専門職従事者と資産家はこのころ瑞草を好む」とし、「再建築が活発に行われて投資収益を期待できるうえに、教育や交通、生活インフラの面でも、あえて江南を探す必要がないと考える人々が集まって、商業用不動産ともども人気」だと語った。

江南の超豪華アパートの位相が落ちたことは、新しいアパートを好む青・壮年層の人口離脱も一役買った。統計庁によると、江南区から別の場所に離れた20~44歳の人口は昨年は5万3949人に、1年のあいだで1800人あまり増加した。一方、瑞草区では同じ期間3万6980人に、700人あまり減少した。

タワーパレス1次・道谷レクスル・三成洞アイパークなど、代表的な江南の高級アパートは2002年前後に建てられて、盤浦チャイやレミアンなどの瑞草区の高級アパートよりも古かった。タワーパレス近くの不動産仲介業者は、「入居初期にはアパート価格が1か月に1億ウォン上がるほど貴い御身だったが、アパートの選好から押し出されたようだ」と明らかにした。
  • 毎日経済_シン・スヒョン記者/キム・イノ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-03-13 16:14:14




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