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[SNSの世界] セカンドスクリーンに進化するSNS


  • [SNSの世界] セカンドスクリーンに進化するSNS
最近、短文ソーシャルネットワークサービス(SNS)のツイッター(Twitter)では、どんなチャネルでも探すことが難しい、興味深い会話が起きた。SBS月火ドラマ『風の便りで聞きました』主演俳優たちがドラマが始まった今年2月末から毎週1回ずつ、4回に渡って視聴者たちとツイッターを通じてリアルタイム会話を交わすもの。ツイッターで芸能人がファンに会うイベントはよくあることだが、オンラインとモバイル空間を通じた今回の会話は彼らが出演したドラマ本放送時間に進行されたため、より特別だった。主演俳優と視聴者はドラマ内容、出演俳優、制作秘話について会話し、ドラマを「一緒に」楽しんだ。

ドラマ主人公であるイ・ジュン、ユ・ジュンサン、コ・アソン、チャン・ヒョンソンなど人気俳優たちは、ツイッターユーザーが投げかけるドラマと俳優自身に対する様々な質問に真剣さと才気を込めて答えて放送視聴に楽しさを加えた。特定のシーンを撮影するときにあったエピソードがリアルタイムで公開され、ドラマのキャラクターと相反した俳優の実際の姿が明かされ、ファンたちを笑わせた。出演俳優たちと直接コミュニケーションし、ドラマに対する理解と興味が高まった視聴者はツイッターを通じてドラマに対する会話を持続させた。

モバイルデバイス使用量が徐々に増え、視聴者たちは放送プログラムを見るときにも追加的な情報を探すために、絶えず手を動かす。TV視聴中にもスマートフォンとタブレットPDなどに絶えず視線を分散する放送消費パターンや、この際活用される装備やチャネルを「セカンドスクリーン(Second Screen)」と呼ぶ。先立って言及したリアルタイム会話もやはり、SNSがセカンドスクリーンとして活用され、放送を視聴する楽しみを増幅させた事例だ。

アメリカでSNSはすでに代表的なセカンドスクリーンとして位置を固めている。最近もっとも注目を集めた例は、ABC放送社のドラマ『スキャンダル(Scandal)』だ。『スキャンダル』はタイトルから類推できるように、最高の権力層が関与する政治スキャンダルの秘密を明かす政治スリラードラマだ。このドラマが人気を集めるのに主演俳優たちのリアルタイムツイートが大きく一役買った。俳優たちは「犯人は誰か」、「背後に誰が隠れているか」という疑問を抱いてドラマを見る視聴者たちにSNSを通じてヒントを与えたりもし、間違った手がかりを投げかけて再び迷宮に陥らせたりもした。

同じ放送局が今年3月に開始した『アメリカン・クライム(American Crime)』主演俳優たちは、ドラマ公開前にツイッター使用法のトレーニングを受けて話題となった。視聴率に飢えた放送局が直接立ち上がって俳優たちが常時視聴者たちと会話を交わすことを督励したのだ。

SNS人気が高まりながら、既存メディアは広告主、コンテンツ、視聴者たちを奪われるかもしれないと懸念してSNSを警戒し始めた。しかし、セカンドスクリーントレンドはSNSが放送・新聞など伝統的メディアを代替するという予想を覆し、SNSが放送プログラムの視聴率上昇の助けとなる様相を見せている。ソーシャルメディアでも、セカンドスクリーン使用が活発になりながら、これがTV視聴にかえって肯定的な影響を与えるという調査結果が出されたりもした。

消費者たちは新しいメディアが登場しても、彼らが使用していたメディアに背を向けたりはしない。むしろ既存メディアが変化したメディア環境に適応し、消費者たちが楽しむ方式で、望むコンテンツを提供することを期待する。

SNSをセカンドスクリーンとして活用した事例はより増えるだろう。SNSに警戒ばかりしていた放送局たちであればSNSに対する再評価が必要だという指摘が出ている。ツイッター関係者は「コンテンツを消費する方式がSNSの登場によって一方向から両方向に進化した」とし、「これからはこのようなSNSコミュニケーションの役割がより重要になるものと見られる」と予想した。
  • 毎日経済_チュ・ドンフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-03-20 16:12:14




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