トップ > コラム > オピニオン > [世智園] オフィスと企業哲学

[世智園] オフィスと企業哲学


  • [世智園] オフィスと企業哲学
オランダのデザイン企業家ヘルデルグローエン(Heldergroen)のオフィスを紹介した動画が最近しばらくの間、ソーシャルネットワークサービス(SNS)で大きな話題だった。その理由は、午後6時の退勤が自動保証されるからだ。

6時になると、オフィスのデスクが天井に上がってしまう。天井と接続されたケーブルがデスクを引き上げる。当然、従業員は、定時退勤するしかない。このようなオフィスの構造には、仕事と生活のバランスを追求するというヘルデルグローエンの経営哲学が反映されている。

外国企業は経営理念を反映して、オフィスを設計したりする。最近、Googleが公開した新社屋の概念図がその例だ。Googleの新社屋は、組み立てブロック玩具のレゴのように建てられる予定だ。簡単に内部構造を変更したり、建物を移動できるようになる。自律走行車開発チーム、検索エンジンチームなど、チームごとに自分の業務に合ったオフィスの構造を自ら採用して使えという意味だ。革新の障害物は、可能な限り取り除くという経営陣の哲学が盛り込まれている。

アニメーション企業のピクサー本社の社屋は、創業者であるスティーブ・ジョブズの哲学が反映されている。彼は「創造性は、偶然の出会いから出てくる」とし、ピクサー本社がそのような出会いを触発することができるように造った。彼は「オフィスがそれを奨励しなければ、思いがけないの発見から得られる革新の魔法を失う可能性がある」と語った。

実際にピクサー本社は、従業員が中庭で頻繁に会うことができるように設計された。玄関ドアや重要な階段、廊下などは、すべて中庭と繋がっており、会議室の窓もすべて中庭が眺められるように設置した。

オンラインショッピングモールのザッポス(Zappos)の社屋も、従業員同士の交流を強調して建てられた。ザッポスは2013年秋、新社屋に移動し、従業員1人あたりの業務空間を3分の2に減らした。休憩室は、従業員の肩がぶつかりあうほど小さく設計した。その理由は、従業員の偶然の出会いを促進するためだ。従業員がより頻繁に顔を見合わせれば、新しいアイデアが浮かぶだろうというものだ。

現代自動車は昨年、10兆5500億ウォンで購入したソウル市三成洞の韓電跡地に超高層新社屋を建てる予定だ。どんな経営哲学が組み込まれるのか、気になるところだ。
  • 毎日経済_キム・インス論説委員 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-03-09 17:19:25




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア