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[SNSの世界] 4050世代を掴んだグループ型SNS


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「ピンポ~ン」、「ピピ!」

40代のチョン某氏のスマートフォンが一日中音を響かせている。カカオトークかな?そうではない。ネイバーバンドの通知だ。チョン氏が加入したバンドは、ある大学の生涯教育院で実施する写真アカデミー受講生の集まりだ。写真アカデミーの教授が「明日会う日なのに天気が寒いようなので、しっかりと用意して着けて出てください」というグループチャットルームメッセージだ。その下には、すぐに「分かった」という受講生の答えが上がってくる。

50代のチョ某氏はバンドが複数だ。小学校から始めて、小・中・高・大学の同窓バンドがそれぞれあるだけでなく、本人が運営する会社の従業員と一緒に行うバンドもある。同窓バンドでは、誰かが数十年間も大切に持っていた学生時代の運動会写真や遠足に行った時の写真が上がってくる。一人だけ持っていた写真を掲載して、思い出を共有する。いまでは亡くなった昔の恩師の写真も残っている。

会社バンドでは、レポートや資料を従業員が頻繁に上げる。長期プロジェクトを準備する際に必要な基本的な資料もバンドに上げて共有すれば、すべての従業員が簡単にダウンロードすることもできる。プロジェクトの実行に関連する報告もバンドを通じて行うために、誰でも進行状況に追いつくことができる。

このようにモバイルで閉鎖的な性格を持つ親睦のための「グループ型SNS」の使用量が急増している。年齢・出身学校・地域・会社だけでなく、前より多様化されたグループに対する需要を満たすためだ。フェイスブック、ツイッターなどのオープン型SNSが着実に成長しているが、SNSの使用年齢が広くなりながら、彼らの特定のニーズを満たすことができるのは、「グループ型」「閉鎖型」だけだからだ。

実際、最近の市場調査会社コリアンクリックの資料によると、ネイバー子会社のキャンプモバイルが運営するバンド(BAND)の滞留時間の合計が、既存のSNSランキング1位であったカカオストーリーを上回った。バンドの滞留時間の合計は、3月第1週の週間指標基準で5億分を超えて、「フェイスブック」に次いで2位を記録した。

カカオストーリーの滞留時間の合計は、4億6000分で初めてバンドに後れをとった。月間ユーザー数(MAU)も、バンドが恐ろしい勢いでカカオストーリーを追い上げている。

バンドの利用傾向は40・50代の中高年層を中心として、さらに活発だ。不特定多数のユーザーに自分の意思を発信することに慣れていない中高年層には、周囲の人々を中心に親睦のために活動するグループ型SNSがより一層身近だ。会話だけだった機能から写真や資料、日程などを一緒に共有して簡単に見ることができるという点も一役買っている。

情報通信政策研究院(KISDI)が先月27日に発刊した「SNS(ソーシャルネットワークサービス)利用推移及び利用形態分析」報告書によると、2013年にはカカオストーリーの利用率が55.4%を記録したが、1年ぶりにカカオストーリーの利用率が9%ポイント減少したのは、まさに「バンド」のためだ。

2014年に10代と20代のバンドの使用率は、それぞれ1.9%、2.1%だった一方で40代と50代はそれぞれ11.7%と12.7%を記録した。ネイバーバンドと一緒に利用率が前年比5%ポイント増のフェイスブックも、閉鎖型機能の導入が要因として作用したものと見られる。フェイスブックの友人の中でも、招待された人同士だけで利用できるグループまたはグループチャット機能が導入された。

ダウムカカオも閉鎖型、グループ型SNSに対応するために「ポングループ」サービスをリリースする予定だ。期間を設定しておくと、集まりの目的達成時点でグループが自動的に消えるサービスだ。グループ型SNSの主な活用目的の一つである大学生のグループ授業や共同購入、旅行、ダイエットなど短期間の目的に合わせたものだ。

専門家らは、今後も「グループ型、閉鎖型」のSNSが成長すると見ている。 40代と50代のSNS利用率が急激に増えているからだ。韓国のSNS市場も2.0時代が訪れているのだ。
  • 毎日経済_チョ・ヒヨン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-04-03 15:54:59




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