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[コラム] 韓国女子ゴルフが強い理由


韓国の女子ゴルフはなぜ強いのか。US女子オープンが繰り広げられている最近、また浮上している疑問だ。

韓国の女子選手たちがLPGAやJLPGAの舞台で頭角を現したのは昨日今日の話ではない。しかし、今年は多すぎるのではないかというほどに韓国選手の優勝が目立っている。今年開かれたLPGAの16の大会で韓国の女子軍団が優勝カップを受け取った回数は9回で、半分以上になる。

ここに、ニュージーランドのリディア・コとオーストラリアのイ・ミンジが収めた3勝まで加えると、12勝になる。

女子ゴルファーの順位を決めるロレックスランキングで100位以内に韓国選手はなんと38人もいる。ランキング10位の中にも、パク・インビ、キム・ヒョジュ、リュ・ソヨン、キム・セヨンなど、4人の名前が入っている。

来年にブラジルで開かれるオリンピックの種目になったゴルフに代表選手として選抜されるための韓国選手同士の競争は極限に達する。国別に最大で4人に機会が与えられるため、世界ランキング10位でも不安なほどだ。

ここまでくれば「韓国の女子ゴルフはなぜ強いのか」という疑問が出て当然だ。昨年開かれたカナダオープンで1~3位を全て韓国人が独占したところ、解説者が「今回の大会はカナダオープンではなく、コリアンオープンと呼ぶべきだ」と話す程だったのだから、韓国女子ゴルフに対しては世界も認定しているということだ。英国のエコノミストは韓国人が世界で有名な10のことのひとつに「女子ゴルフ」をあげたりもした。

なぜ、韓国の女子ゴルフは強いのだろうか。一般的に父母の献身的な支援と熱心な訓練からその理由を探すことができる。韓国の父母の極端な教育熱が学校ではなく、ゴルフ場にも及んでいるということだ。

もちろん、間違いではない。しかし、これだけでは不足している。韓国で女子ゴルファーになろうとしたら、1年に1億ウォン以上かけて10年間育てなくてはいけないが、何のビジョンもなくこのような苦労をするはずがない。韓国の幼い少女がゴルファーになるために抱く夢、先輩女子ゴルファーができたのだから、私もできるという自信が熱心な訓練を支えるプラスアルファだ。

現在、LPGAの舞台を揺るがしている韓国の女性選手は、ほとんどがパクセリキッズだ。外換危機(1997年の韓国通貨危機)に陥った韓国が生き残るために金(ゴールド)を集める運動を行ったとき、韓国人に希望の光を与えてくれた朴セリを見ながら育った子たちだ。

現在、世界ランキング1位のパク・インビも、US女子オープンで朴セリが靴下を脱いで池に入ってショットを打つ光景を見て、ゴルフクラブを握った。外換危機で国が絶望に染まったとき、US女子オープンで優勝した朴セリの姿は韓国歌手のヤン・ヒウンが歌う『常緑樹』の背景として繰り返された。

「あの野原の青々とした松の葉を見よ
世話をする者は一人もいないけど
雨風を受けながら、雪吹雪の中でも
この世界の果てまで思う存分に青い」

パクセリキッズは今も誕生し続けている。韓国の女子ゴルフが強い理由をここに見出すことができるのではないか。

  • [コラム] 韓国女子ゴルフが強い理由
  • < パクセリキッズに夢を抱かせてくれた朴セリ(1988年USオープン、ハザードでショットする場面) >

  • O2CNI_Lim, Chul
  • 入力 2015-07-12 09:00:00




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