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[世智園] ある旅行会社の出産激励


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最近、YouTubeなどのソーシャルネットワークサービス(SNS)で「Spies Rejser」というデンマークの旅行代理店がアップロードした動画が大きな人気を集めた。「セックスがデンマークの未来を救うことができるだろうか」というタイトルがついたこの動画は、今、デンマークは危機だと警告する。「出生率が27年続けて低くなっている。高齢人口を扶養する子どもが十分ではない」

これは、韓国も同じ状況だ。先月25日、統計庁の発表によると、昨年、韓国の出生児数は1970年以来、二番目に少ない43万5400人にとどまった。最も少なかった2005年より、わずか400人多い。韓国政府が解決策を見つけられずにいることも、デンマークと韓国の共通点だ。動画はデンマークの議会を映しながら、このような事実を明らかに皮肉っている。

しかし、デンマークは韓国とは大きな違いがある。民間企業も出生率の向上に積極的に乗り出しているという点だ。さらに、デンマークの旅行代理店は政府よりもスマートなようだ。動画を使用して論理的な解決策を提示する。動画には男女のカップルが登場して、パリのホテルの部屋に入る。このホテルの部屋は30年前、女性の両親が休暇を過ごしたところだ。まさにここで彼女を身ごもったという。

その瞬間、動画は意外な統計を提示する。デンマークの子どものうち、10%が親の休暇中にできたのだ。デンマーク人のセックスの回数が休暇のとき、いつもより46%増えたおかげだ。結局、デンマークの旅行代理店が提示した少子化対策は「ロマンチックな場所で休暇を過ごそう」というものだった。 「これこそ、私たちが子どもを作る方法」とまで言う。これをサポートするために、旅行会社は奇抜な提案まで出す。「排卵期に合わせて休暇を予約してください。そしてセックスをしてください。あなたが妊娠すれば、3年間(ベビーカーやおむつなど)ベビー用品をサポートします。子どもと一緒に行く休暇旅行もです」

旅行会社が​​このような対策を出した理由は明らかだ。出生率が低くなれば旅行代理店をはじめとするすべての企業の生存が難しくなるからだ。出生率が高ければこそ、製品やサービスの需要が維持される。

であれば、企業も少子化対策を考えなければならない。最近、米国の企業ネットフリックスは男性従業員を含めて全員に無制限の出産休暇を使えるようにする制度を導入して話題になった。韓国企業も出生率の向上に積極的に取り組まなければならない。
  • 毎日経済 キム・インス論説委員 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-08-31 17:20:59




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