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[SNSの世界] 思い出を残して去っていくサイワールド


  • [SNSの世界] 思い出を残して去っていくサイワールド
2000年代を風靡したサイワールドが主要なサービスを終了して、ソーシャルネットワークサービス(SNS)で話題を集めた。サイワールド(Cyworld)は去る1日、ゲストブック、イルチョンピョン、メッセージサービス機能を終了した。

これと共に9月30日までに、関連データをバックアップするようにホームページなどを通じて告知した。フェイスブック、ツイッターなどの主要SNSユーザーはこれらのニュースを共有した。バックアップの最後の日には接続者が殺到し、ログインができないなど、騒動が起きたりもした。

サイワールドは、インターネットポータル検索キーワード順位の1位を終日行き来した。9月25日~10月1日の1週間、ツイッターに投稿されているサイワールドのツイートだけで1万6320件に達した。結局、サイワールドは、データのバックアップ日付を来る5日から10日までに延長した。

韓国初のSNSとして名を馳せたサイワールドの最後を見守る既存ユーザーの心は切なさと残念さの連続だった。会社員のヒョン・ソンインさん(39)は「大学をちょうど卒業して社会生活を始めるときに始めたサイワールドは、20~30代の多くの思い出が詰まっている写真アルバム」だとし「全国民が使用していたサイワールドというサービスがこのように終了するということが、訳もなく悔しい」と述べた。

主婦のキム・ヒョンスクさん(29)は、「今回バックアップを行いながら、久しぶりに開いてみて、忘れていた学生時代の記憶が次から次へと思い出された」とし「いくつかのサービスは、もはや利用することができないだろうが、その当時、サイワールドとともにした大切な思い出は残り続けるだろう」と説明した。

1999年、イ・ドンヒョン氏など、KAISTの修士・博士の同期が創業したサイワールドは、2001年からミニホームページと呼ばれる個人ホームページサービスを開始した。

オンライン上で他人とメッセージを共有したり、会話をするなど、第1世代のSNSとして全国的に大きな人気を集めた。サイワールドのサイはサイバー(Cyber​​)空間の意味と他人との関係を意味する「間」という意味を内包している。最高の人気を享受していたとき、一日の平均訪問者数は700万人を越えた。 2011年の会員数だけで2600万人。サイワールドは、サイバー空間上の隣人を意味する「イルチョン」、壁紙などを購入するときに使用するサイバーマネー「トトリ(どんぐり)」などの新造語を作り出して、2000年代のインターネット文化を主導した。

米国CNNがサイワールドを韓国の進んだIT文化として紹介するほど、グローバル市場でも認められるサービスだった。全盛期を謳歌したサイワールドは、スマートフォンの登場で没落した。フェイスブック、ツイッターなどの外国産SNSがスマートフォンを中心に人気を集めてサイワールドは自然に淘汰した。モバイル環境に迅速に適応できなかったことが大きな失敗要因として挙げられる。

サイワールドは一歩遅れて、モバイル版をリリースして、多くの変化を試みたが、ユーザーはすでに去った後だった。かつてSKグループに買収されたサイワールドは2014年4月、再びベンチャーとして独立して再起を夢見ている。業界関係者は、「サイワールドは、フェイスブック、ツイッターなど、世界中で人気を集めているSNSの元祖」とし、「グローバルサービスに跳躍することができる機会を逃したものの、新たなビジネスモデルを介して再び跳躍することを願う」と述べた。

サイワールドは5日から「サイホーム」サービスとして再誕生する。

サイワールドのミニホームページとブログを組み合わせた形のSNSで、モバイル機器に最適化した形で改装されたのが特徴だ。サイホームに投稿した内容はフェイスブック、カカオストーリー、ツイッターなどの他のSNSでも簡単に共有することができる。

サイワールドの関係者は、「換骨奪胎の心で、様々な変化を試みる予定」としながら「ユーザーの思い出を大切に守り、進化する予定だ。継続的な応援と激励をお願いしたい」と述べた。
  • 毎日経済 チュ・ドンフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-10-02 15:33:08




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