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韓国企業が開発した幹細胞治療薬が日本で最初に承認される現実


韓国企業が開発した希少疾患の幹細胞治療薬が、韓国より日本で最初に許可された。韓国食品医薬品安全処が申請受付から8カ月間、補足資料だけを要求しているのに対し、日本の厚生労働省は受付から2カ月で承認を行った。この治療薬は2007~2013年、韓国内のバージャー病患者対象の臨床試験で有効性が立証され、今年3月には韓国食品医薬品安全処に希少医薬品の申請をした状態だった。ところが、肝心の許可は日本で先に受けたのだ。

日本がこのようにいち早く承認することができたのは、昨年作られた再生医療関連法のおかげだ。難病患者の場合、正式な承認前でも、特定の医療機関が特定の患者を対象に使うと申請すれば、一旦、承認をしてくれる。韓国政府も去る6日、規制長官会議で同様の法律を導入すると明らかにしたが、法の整備を行う前から、日本に一発食らったようなものだ。

高齢化の傾向の中で、医療・製薬などのバイオ産業は次世代産業して脚光を浴びている。幹細胞治療薬だけでも、2020年には16兆ウォン規模に拡大する見込みだ。米国、英国、ドイツ、スイスなどはもちろん、日本、中国まで果敢な規制緩和と支援を惜しまない理由がここにある。

韓国は黄禹錫(ファン・ウソク)事態後、二重三重の規制を作って世界の流れと逆行しているのが問題だ。韓国は世界で最も早く幹細胞治療薬を承認して、海外への輸出も行っていたが、2012年「生命倫理および安全に関する法律(生命倫理法)」が規制強化に向かって改正され、企業は苦労して製品を開発しても、臨床および承認が簡単ではなく、国民は最新の治療薬の利点を受けることができないのが実情だ。昨年、CHA病院の研究チームが世界で初めて成人の体細胞クローン胚幹細胞の確立に成功したが、これも規制が厳しい国内を離れて米国での研究を進めたおかげだった。

韓国政府が一歩遅れて、バイオヘルス業界の規制改革に乗り出しただけに、関連規制を米国、英国、日本などの先進国レベルに果敢に下げて、研究承認手続きを簡素化する必要がある。10年間、切れ切れだった政策支援金も大挙復活させることが正しい。食品医薬品安全処も専門人材を大幅に補強して、安全性の検査などを迅速に処理し、承認することができるシステムを一日も早く整えてほしいものだ。
  • 毎日経済 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-11-12 09:05:44




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