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[世智園] 駅の名前争奪戦


  • [世智園] 駅の名前争奪戦
「学校へ行きたくない子供たちが好きな放鶴(パンハク・ホリデー)駅、乗っていると足が痺れる梧琴(オグム・ひかがみ)駅、商売する人が好きな里門(ニムン・マージン)駅…」

1974年、初めて開通したソウル地下鉄は、年間25億人が利用する。市民の生活と切っても切れない空間だ。307個に及ぶ地下鉄駅の名前も色々なユーモアの素材に広く知られるほど、市民に身近なものだ。

突拍子もないところもある。ソウル大入口駅と梨大駅がそうだ。駅の近くに当然あると思われる大学がない。

ソウル大学は駅から2キロメートルほど離れており、バスに乗って行かなければならない。駅の名前として使われている大学が、20カ所ある。地下鉄利用市民に名前を刻印させようと大学が熾烈な競争を繰り広げた結果、たまに納得しにくい名前も混ざっている。

ソウル市25区庁も駅の名前取り競争で明暗が分かれた。衿川区庁、陽川区庁、江南区庁、江東区庁などは堂々と駅の名前として定着した。放鶴(道峰区庁)、龍頭(東大門区庁)、大林(九老区庁)などでは、区役所名称が括弧内に併記された補助名前で表示されたが、鍾路区庁、中区庁などは、初めから駅に名前を上げることができなかった。

ソウル市は来年から地下鉄駅の補助名前を金を受け取って販売するという。まず、10駅を選定して、競争入札で1駅当たり補助名前1つを売る。すでに大学や区庁の名前などで補助名前がついている61駅は除外される。

地下鉄の収益を高めるための方策であるが、金さえ沢山払えば、どの会社や機関でも、むやみに名前が使用されるわけではない。ソウルメトロと都市鉄道公社に駅名審議委員会を置いて、公共性を審査するものとした。

コレイルだけでなく、釜山・仁川・大邱の地下鉄はすでに駅の名前を売って、少なからぬ利益を上げている。釜山は1駅に補助名前2つを売って、年間5200万ウォン余りに達する収入を上げる。コレイルも58駅の名前を売って、名だけで年平均12億ウォンを受け取っている。

ソウル市は2013年、市政に関するコンサルティングから、駅の名前を販売することを勧告されて、やっと乗り出ている。ソウルの地下鉄駅の名前を置いて、これまで激しく繰り広げられた暗闘が、水面上に浮かび上がるようになったので、望ましいことだ。
  • 毎日経済 チェ・ギョンソン論説委員 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-12-16 17:18:43




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