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[筆洞情談] 休止符のある生活


  • [筆洞情談] 休止符のある生活
文在寅(ムン・ジェイン)大統領が就任13日で休暇を使用した。これ見よがしに月曜日を選択した。長官人選が半分も行われていないにも関わらず、堂々と休暇を宣言した。北韓(北朝鮮)が日曜日の午後に弾道ミサイルの試験発射をしたが、NSC常任委員会の招集を指示したあとに青瓦台に復帰しなかった。慶南梁山の自宅で愛犬と遊ぶ写真を公開して、釜山の母にも会った。「大統領が休暇中」という事実を全国民に知らせようと決意した行動だ。

韓国の休暇文化は法律と現実で違う。労働者は、就職後1年が経過すると年間15日ずつ有給休暇を使用できるように労働基準法60条に規定されている。その休暇は2年勤務するたびに1日ずつ増え、年間最大25日まで膨らむのだが、現実には「高嶺の花」だ。世界の会社員は有給休暇を平均で20日間使用するというが、韓国の会社員はわずか6日間だという調査結果もある。

公務員は服務規定上で年間21日まで有給休暇を使用できる。大統領も特殊経歴職公務員で例外条項の適用を受け、年間21日まで有給休暇を使用することができるが、誰もその規定に注目したことがない。大統領はただ昼夜を問わず仕事をしなければならないと考えられていた。

その長い固定観念に文在寅大統領が反旗を翻した。彼の大統領選挙公約を見てみると、すぐに理解ができる行動だ。

彼は国民に「休止符のある生活」をさせると言って労働時間の短縮を公約した。企業別に労働時間を公示する制度、出退勤時間の義務記録制を導入し、「気配うかがい残業」をなくす法案も提示した。定時上がり法の導入だ。祝日と祝日の間に挟まれた日は臨時祝日であると宣布し、内需を振作するという公約もある。今年は10月2日に臨時祝日に指定するといい、公約集にも明示してある。

そのため、今年の秋夕(チュソク)連休はどの年よりも長くなった。労働者が望むのならば、2週連続で有給休暇を使用できるようにする方案も公約に含まれている。

休みながら再度充電しただけに、生産性も高くなって消費振作の効果もあるというのならば拒む理由はない。懸命に働いて堂々と休暇を使用する文在寅大統領の歩みが、会社員や公務員の休暇文化にも肯定的な刺激になることを願う。
  • 毎日経済 チェ・キョンソン 論説委員 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-05-24 07:43:08




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