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少子化と1人世帯の増加…食のトレンドに地殻変動


少子高齢化、働く女性と1人世帯の増加... 。ここ数年の間、韓国人の変化するライフスタイルを示す核心キーワードだ。このような変化は食品産業の変化に結びついている。これまでの人気商品が栄光の座を離れることに対し、新しいヒット商品も続々と登場している。

ゼリーやフランクフルトソーセージ、低度酒は新たに浮上した商品だ。

統計庁が発表した昨年の合計特殊出生率は1.05人だ。少子化が持続し、子供たちが主要な消費層だったお菓子の消費量もともに減少した。この座をすばやく代替しているのがゼリーだ。

市場調査機関のニールセンコリアによると、国内のゼリー市場は2014年の693億ウォンから、2015年は1019億ウォン、2016年には1551億ウォンに急速に成長している。

ゼリー市場の成長は働く女性の増加と関連がある。 20・30代の女性がオフィスで気軽に食べることができる製品としてゼリーに対する選好度がぐんと高まったからだ。増え続ける高齢者人口も、ゼリー市場を育てた背景だ。柔らかい食感で、歯の機能が弱い高齢者にアピールした。

ゼリー市場が大きくなりつつ、ガム市場は縮小した。 2010年に3000億ウォン台を上回ったガム市場は、昨年は2300億ウォン台に縮小した。チューイングフードがガムからゼリーに変化しているという信号だ。

人口構造とライフスタイルの変化は、ハム市場でも地殻変動を起こした。おかず用のハムの消費量が減り、フランクフルトとベーコンの消費が増えたのだ。

おかず用のハムの売上げが減少したのは、少子化と関連している。ウィンナーソーセージと正方形ハムなどは、野菜などと一緒に炒めて食べる代表的な子供のためのおかずだからだ。ウィンナーの売上げは2014年1750億ウォンに達したが、昨年は1630億ウォンまでに減少した。切って食べるハムも、2014年に1030億ウォンだった市場規模が昨年は790億ウォンにまで4年の間で23%縮小した。

一方でフランクフルトソーセージとベーコンは、食事の代わりとして1人世帯など大人の好む食品になった。簡便食と「ホンスル族」の増加も、売上げ増加に力を添えた。フランク市場は2014年の1710億ウォンから昨年は1980億ウォンに、年平均で5%ずつ成長した。同じ期間にベーコン市場は640億ウォンから840億ウォンに22%成長した。

ホンスル族と女性の経済活動人口の増加は、酒市場の勢力図も変えている。

ホンスル族と女性は軽く飲むことができる酒を好むし、度数の低いウイスキーや焼酎を好む現象が明らかになった。 OBビールのカクテル発酵酒「ミックステール(MIXX TAIL)」やハイト眞露の炭酸果実酒「イスルトクトク」なども人気だ。「イスルトクトク」は国内だけでなく、香港や台湾などの中華圏とタイなどの東南アジアでも人気を集めている。

最近、ハイト眞露とロッテ酒類が続々と焼酎の度数を下げたことも、女性を狙った動きと無関係ではない。ハイト眞露は先月、度数を0.6度下げた「新チャミスルフレッシュ」を出荷し、ロッテ酒類は17.5度の「チョウムチョロム」製品を0.5度下げて17度で出す計画だと明らかにした。

飲料市場では健康トレンドが強く反映された。

最も打撃が大きい分野はジュースだ。ジュース市場は2014年に6361億ウォンに達した売上げが、2016年には5998億ウォンにまで減った。飲食業界の関係者は、「これまではジュースがビタミン供給源だったが、生の果物ジュースなどの飲料が豊富になったうえ、糖分の摂取を減らそうとする消費者が増え、ジュースの消費が減っている」とした。

一方、コーヒーやミネラルウォーター市場は着実に拡大している。同じ期間のコーヒー市場は9700億ウォンから1兆1991億ウォンに、ミネラルウォーター市場は、6040億ウォンから7403億ウォンに成長が目立った。

食品業界の関係者は、「1~2人世帯の増加、少子化による子供人口の減少などの社会学的背景とともに、自分自身のための価値消費が重要になり、キャンピングやホンスル、ホームスル(家酒)、利便性型製品を好む傾向が市場の変化をもたらした」とし、「トレンドの流れをうまく読み取ることが食品事業の成功変数」だと語った。
  • 毎日経済_イ・ユンヂェ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-04-30 19:18:52




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