韓国気象庁、25日に微細粉塵対策で初の人工雨実験



繰り返される中国発の微細粉塵空襲で韓半島の大気は災害レベルに悪化し、気象庁は微細粉塵低減のための初の人工降雨実験に乗り出す。微細粉塵を防ぐために可能な手段を動員してみるという意志として読みとれる。ただし現在の人工降雨技術力では、実質的な微細粉塵の低減効果を期待することは困難で、「見せるイベント」にとどまる可能性が高いとの指摘も出ている。

気象庁は23日、ソウル市銅雀区新大方洞の気象庁社でブリーフィングを行い、「25日の京畿道南部と近隣の西海上で、気象航空機を利用して今年初の人工降雨実験を行う予定」だとし、「実験結果をもとに、人工降雨を利用した微細粉塵低減効果も分析する」と明らかにした。

去る15日、文在寅(ムン・ヂェイン)大統領が青瓦台の参謀たちとの会話で、微細粉塵低減のために「人工降雨が可能かどうかなどを考えてみてはどうか」と指示したことによる措置とみられる。人工降雨は雲の中に人工的に降雨物質を拡散させて降水粒子を形成させることで、雨を降らせる技術をいう。人工降雨物質には、雲の中に氷の粒子を生成させて雨や雪を降らせるヨウ化銀(AgI)や、水滴を結集して雨を降らせる吸湿性物質(塩化ナトリウムなど)を使用する。

国立気象科学院と国立環境科学院がともに進める今回の実験は、西海上で実施される初の人工降雨実験だ。今までは干ばつに対応するために、主に人工降雨を行ってきたが、今回は中国発の微細粉塵を減らす目的で初めて実施されるものだ。

この日に気象航空機は黄海沖で南北方向に移動し、ヨウ化銀の燃焼弾24発(ヨウ化銀3.6㎏)を散布する予定だ。以後は気象航空機・気象衛星とレーダーの自動気象測定網などを活用し、人工降雨の生成効果を分析する。国立環境科学院は海洋気象観測船と内陸都市の大気測定所などで微細粉塵を観測し、低減効果を分析する。実験当日、実験地域は「曇り」と予報されており、微細粉塵濃度は 「通常」レベルを示す見通しだ。

チュ・サンウォン国立気象科学院長は、「今年は15回の人工降雨と雲物理研究のための気象航空機の運航計画がある」とし、「その中の最初の実験を微細粉塵と関連させることにした」と説明した。またチャン・ユンソク国立環境科学院長は、「(微細粉塵問題の解決に)今回の実験の効果がわずかであるとしても、今後の大気の質の向上に役立つだろう」と述べた。

しかし専門家らは今回の実験の実効性は低いと指摘した。大気中の浮遊粒子状物質を洗い流すには時間あたり10ミリ以上で、少なくとも2時間のあいだ雨が降らなければならないが、降雨量1ミリを増やすところに止どまっている韓国の人工降雨技術力では、有意な成果を得ることは困難だというわけだ。 2017年にも気象庁と京畿道が一緒に人工降雨実験を9回行ったが、微細粉塵を除去するために必要な人工降雨の強さや持続時間を確保するところに失敗した。チャン・ヂェヨン環境運動連合共同代表は、「人工降雨で微細粉塵を減らすというのは、当惑するばかりの実験にすぎない」とし、「まるで海に排水が流れ込むのに、排水をふさがずに海全体を浄化するという話」だと主張した。チャン共同代表は、「工場や産業、石炭火力発電所などの微細粉塵発生源での根本的な解決策を見つけなければならない」と述べた。

また、降水量が少ないと水分が微細粉塵の粒子や他の大気汚染物質に結合にすることもあり、大気汚染がよりひどくなることがあるという見方も出ている。キム・ドンスル慶煕大学環境工学科教授は、「人工降雨1ミリではむしろ汚染物質の濃度がひどくなることがありうる」とし、「ビッグデータ分析の結果、ふつう少量の降雨量はむしろ気象汚染物質の濃度増加を誘発した」と説明した。また、「超微細粉塵は粒子が非常に小さく、雨でも洗浄率は非常に低い」とし、「集中豪雨を降らせても超微細粉塵の洗浄は不可能」だと付け加えた。

一方で23日にソウル市の25区の午前10時と11時の超微細粉塵濃度は、それぞれ78?/?、89?/?を示した。ソウル市の関係者は、「呼吸器・心血管疾患がある市民高齢者、子供などは外出を控える必要がある」とし、「文字サービスを希望する市民は、ソウル市の大気環境情報ホームページで文字サービスを申請してほしい」と述べた。ただし、24日に再び寒波が吹いて大気の拡散が円滑になると予想され、全国のすべての圏域で微細粉塵濃度は「良好」から「通常」レベルを示す見通しだ。

この日、全国の朝の最低気温は零下13度から1度で、日中の最高気温は3度から11度と予報された。ソウルは零下6から4度の気温分布を見せる。
  • 毎日経済_キム・ヒレ記者/シン・ヘリム記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-01-23 19:42:02.0