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サムスン電子、64%減…第1四半期の半導体部門営業利益

第2四半期も低迷? 

  • サムスン電子、64%減…第1四半期の半導体部門営業利益

サムスン電子は今年の第1四半期、メモリ(D-RAM・NAND型フラッシュ)不況とディスプレイ(パネル)の赤字などの部品事業の不振が足かせになって、10四半期ぶりに最も低い営業利益を記録した。 4月のDRAM価格は前月に比べて12.3%下落するなど、グローバルな情報通信技術(ICT)企業の投資の遅れや中国の景気減速などで触発されたメモリの需要鈍化が続いており、第2四半期の実績も第1四半期と同等か小幅で改善されるところにとどまるだろうというのが証券業界の見通しだ。サムスン電子は第2四半期末からメモリ需要が回復し始めると予想している。

サムスン電子は30日、今年の第1四半期は連結売上げ52兆3855億ウォンと、営業利益6兆2333億ウォンをそれぞれ記録したと公示した。

売上げは前年同期比で13.5%、前四半期に比べて11.6%減少した。特に第1四半期の売上げは、2017年の第1四半期(50兆5500億ウォン)以来で最も低い金額だ。今年の第1四半期の営業利益は前年同期比で60.2%減少し、前四半期比では42.3%減少した。第1四半期の営業利益は2016年第3四半期(5兆2000億ウォン)以来での最低値だ。また2017年第2四半期以降に続いていた、「四半期営業利益10兆ウォン以上」記録も今年の第1四半期に壊れた。収益性も急落した。今年の第1四半期の営業利益率(売上高で営業利益が占める割合)は前年同期(25.8%)の半分に満たない11.9%にとどまり、2016年の第3四半期(10.9%)以来で最も低かった。

サムスン電子の業績不振の最も大きな原因は、部品(半導体・ディスプレイ)だ。特に半導体の影響が大きかった。第1四半期の半導体部門の売上げは14兆4700億ウォンと営業利益は4兆1200億ウォンで、前年同期比でそれぞれ30.4%と64.3%減少した。第1四半期の半導体の営業利益は前四半期に比べて47%減少したわけで、2016年の第3四半期(3兆3700億ウォン)以来で最低の数値だ。サムスン電子は半導体事業の不振の要因として、△主要顧客の在庫調整による需要鈍化、△メモリ価格の下落などをあげた。メモリは低調だったが、システム半導体ではスマートフォンのアプリケーションプロセッサ(AP)、モデムなどの供給が増加するなどの成果があったというサムスン電子の説明だ。

昨年の第1四半期に営業利益4100億ウォンを出したディスプレイは、今年の第1四半期は5600億ウォンの損失に転じた。 2016年の第1四半期以来で3年ぶりの第1四半期赤字だ。大型LCDパネルでは中国メーカーの攻勢が強まったうえ、スマートフォン用OLEDは主要取引先であるアップルのiPhoneの販売不振で供給が減少したとみられる。

IM(スマートフォン・通信機器など)部門は営業利益2兆2700億ウォンを記録した。前年同期よりは39.8%減少したが、前四半期よりも50.3%増加した。ギャラクシーS10の販売が好調を見せたことが実績改善に影響を与えたが、中低価格の市場では中国の挑戦を克服することが課題として残った。

CE(TV・家電など)部門は昨年の同じ期間(2800億ウォン)の2倍の水準である5400億ウォンの営業利益を記録し、比較的善戦した。 QLEDなどプレミアムテレビの新製品販売が拡大したし、乾燥機や空気清浄機などの「新家電」が好調を見せたおかげだ。 2017年に約9兆ウォンをかけて買収した電装企業の米ハーマンは、売上げ2兆1900億ウォンと営業利益100億ウォンを記録した。

メモリの価格下落が続く状況で、第2四半期の実績も第1四半期と大きく変わらないだろうというのが専門家らの予測だ。サムスン電子の第2四半期の実績に対する証券業界のコンセンサスは、売上げ53兆4371億ウォンと営業利益6兆5535億ウォンで、第1四半期よりも小幅で改善されるところにとどまる。

市場調査機関であるDRAMエクスチェンジによると、4月のDRAM価格(DDR4 8Gb固定取引)は4ドルで、前月よりも12.3%下落した。今年に入って4ヶ月連続で2ケタ下落率を継続し、2016年の9月(3.31ドル)以来で2年7ヶ月ぶりに最も低い価格だ。特に今年に入って四ヶ月の間に、なんと44.8%も下落した。これまでで最高だった昨年9月(8.19ドル)と比較すると半分以下だ。 4月のNAND型フラッシュ(128Gb MLC固定取引)の価格は、前月よりも3.2%下落した3.98ドルだった。昨年は5.78ドルまで上昇したが製品価格は昨年12月から5ヶ月連続で下落傾向が続き、2016年10月の価格に戻っていった。

サムスン電子の関係者は、カンファレンスコールで「サーバー顧客社の在庫レベルによって差があるだろうが、第2四半期の末から在庫の安定化による(メモリ)の需要回復が徐々に進むと見ている」と説明した。この関係者は「昨年の下半期の増設の影響で在庫の水準が上がっているが、市場の状況を考慮してラインの最適化を進めている」と付け加えた。

DRAMエクスチェンジは報告書で「DRAMの過剰供給現象が続き、第2四半期にも価格の下落は続く見通し」だとし、「NAND型フラッシュも5月に、さらに落ちる可能性が高い」と予想した。ユージン投資証券のイ・スンウ研究員は「第2四半期にサムスン電子の半導体出荷量は増えるが、半導体価格が反発するのは難しいだろう」とし、「下半期から半導体メーカーの生産量調整と、データセンターの注文拡大に支えられて半導体業況が改善されるものと見ている」と語った。
  • 毎日経済_キム・ギュシク記者/ヨン・ファンヂン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-04-30 17:43:24




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