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韓「ゼロ金利」時間の問題…利子のない世界


  • 韓「ゼロ金利」時間の問題…利子のない世界
  • 世界のマイナス金利の規模


世界の各国が金利を下げる競争に突入した。ゼロ金利は基本であり、マイナス金利までが登場した。経済学の教科書にも出てこないことが起こって、世界の金融企業と投資家は悩みに陥った。 30日の金融業界によると、米・中貿易紛争と英子のブレグジット(Brexit/欧州連合離脱)、米・イランの対立など、世界的な金融市場に各種の悪材料があふれ、各国は利下げに乗り出している。

韓国銀行も7月に続き、10月にも基準金利を現在より0.25%ポイント低い1.25%に調整する見通しが高まっている。景気の状況によっては、その後も追加の金利引き下げがあるだろうという分析だ。DB投資証券のムン・ホンチョル研究委員は、「韓国と同じような金融体力を備えた国の多くがゼロ金利に入った」とし、「わが国も基準金利が1%以下に落ち、事実上のゼロ金利に向かうのは時間の問題」だと説明した。

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  • マイナス金利を導入した国家


欧州各国と日本は低成長から脱却するために、マイナス金利政策を駆使している。これによってグローバルなマイナス金利債の規模は世界の投資適格債の3分の1ほどの17兆ドルに迫るほどだ。これらの債券に投資すると投資金額よりも少ない金額を受け取るが、この債券を買い入るる需要が殺到している。景気不安で安全資産に対する選好が着実に増加しているからだ。マイナス金利なので現金ほどにはすぐれないが、保管費用などを考慮すれば債権が有利だ。

このために先進国の国債価格と金価格はさいきん高騰する雰囲気だ。強力な需要のために独・蘭にデンマークやスイスの国債は、いま現在すべてマイナス金利で取引きされている。このために米国とスウェーデンなどは、50~100年の超長期国債の発行も検討中だ。豪州が発行した100年債の利回りも年0.75%水準に過ぎない。

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  • スウェーデンSEB銀行の金利


マイナス金利は個人の生活にも影響を与えている。デンマークのダンスケ銀行(Danske Bank)は10年満期の住宅担保貸出に「-0.5%」の金利を付けた。 1億ウォンを借りた人が毎年50万ウォンずつ受け取る方式だ。満期時に返す金は、事実上は9500万ウォンだということだ。またスイスのUBS(Union Bank of Swiss)は11月から、残高が200万スイスフラン(約24億ウォン)を超える個人口座には年間0.75%の手数料を課す。マイナス金利で融資と預金に対する、今までの常識とは正反対のことが起こっているのだ。

ゼロ金利で金融会社の収益性も悪化する見通しだ。預金金利差から発生する純利息マージンが下落し、収益性の悪化が現実になっている。マイナス金利を経験している日本の銀行は、短期国債で運用するマネー・マーケット・ファンド(MMF)商品の販売を中止するなど、取扱い商品の構造調整に乗り出した。
  • 毎日経済_イ・スンフン記者/イ・セハ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2019-09-30 18:05:55




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