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競技場に国産LED照明「ギガテラ」設置…平昌冬季オリンピック

フィリップス・GEを追い越した「地元LED」、平昌を照らす 

  • 競技場に国産LED照明「ギガテラ」設置…平昌冬季オリンピック
△写真=LED照明の専門メーカーKMWの開発した「ギガテラ」照明が設置された、米プロ野球シアトルマリナーズのホーム球場セーフコ・フィールドの景色。

2018年の平昌冬季オリンピック雪上競技の多くは、海外中継放送などを考慮して夜間に行われる。夜間にスリルあふれる雪上競技を行うには、照明なしには不可能だ。特に高精細テレビの中継放送のためには高品質の照明が不可欠だ。まさにこのような照明装置を国内の中堅企業が製造することになり、関心を集めている。国内企業の製造した照明が冬季オリンピックはもちろん、世界大会が開催される競技場に設置されるのは今回が初めてだ。

ブルーカイト(Blue kite/代表チャン・フンスン)は先月31日、LED照明の専門メーカーKMW(代表キム・ドギョン)とチョンイル(代表パク・チョンドン)とともに、江原道開発公社の「2018平昌冬季オリンピック」3種目の雪上競技場の改修工事と、照明器具の納品設置入札を受注したと明らかにした。今回のプロジェクトは西江大学が筆頭株主である産学協力企業のブルーカイトがLED照明の制御技術を、KMWがLED本体を、チョンイルがLED照明を設置するスタンドを、それぞれが責任を持つ共同請負・分担履行方式で進められる。平昌冬季オリンピックの照明関連プロジェクトの中では最大規模であり、総160億ウォンが投入される。

KMWとブルーカイトが供給することにした製品は、LEDスポーツライトブランドの「ギガテラ」で、平昌オリンピックではアルペンシアスキージャンプ・センター、バイアスロン競技場、クロスカントリーの3種目の競技場で、今年10月に設置される予定だ。

国内企業で構成されたコンソーシアムが今回の平昌五輪で照明の受注を獲得したことは、フィリップスやGEなどの、これまでのオリンピック競技場の照明分野における世界的な強者を抜いたことに意味がある。これはKMWとブルーカイトの3社コンソーシアムが、既存のハロゲン照明よりも優れたLED照明の技術力と価格競争力を前面に押し出したからだ。フィリップスとGEなどの競合他社はハロゲンランプで平昌五輪のドアをノックしたが、3社コンソーシアムはこれまで一年間、LEDの優秀性をじっくりと国際オリンピック委員会(IOC)に説明して最終的な勝者になったと伝えられた。

特に夜間の雪原で繰り広げられるゲームを、UHD高画質テレビ中継放送を行うときに、KMWのギガテラ製品は最適の環境を提供できるという点が、グローバル企業との競争の中で最も大きな長所として作用した。平昌に設置されるギガテラは、毎秒1500フレームの超スローモーションでもフリッカ現象が発生せず、UHD中継放送に最適化されたことが特徴だ。

オリンピックの中継放送を主管するIOC傘下のオリンピック放送制作会社(OBS)が要求する厳しい照明レベルに合わせるためにも、この一年間に地道な努力を傾けてきた。特にKMWは昨年、米国プロ野球(MLB)のニューヨークヤンキースとシアトルマリナーズの2球団のホームベースの照明をギガテラ製品に交換し、問題なく運営してきた一種の「ハロー効果」が高く反映したことが分かった。

LEDスポーツライトは価格的な面で、既存のハロゲンライトに比べて20%以上も安価なことも強みだ。運営費もハロゲンライトに比べて70%まで削減可能だ。キム・ドギョンKMW代表は、「OBS内でも史上初めてLED照明を競技場に設置することに対して議論は多かったが、この1年のあいだMLBでギガテラが収めた成果をデータとして証明し提出することで問題を解決することができた」とし、「世界で最も厳しいIOCの照明要求の水準を満たすことで、今後ギガテラ製品は海外市場のどこでも通じる技術力を証明されたのではないか」と語った。

ブルーカイトとKMWは今回の平昌冬季オリンピックの成果を皮切りに、国内外の市場への進出も積極的に推進する。
  • 毎日経済_キム・ジェグァン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-03-31 19:32:37




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