A. | 『イカゲーム』が放送される前は、キム・ジュリョンのインスタグラムのフォロワー数もわずか400人でした。 多くの映画とドラマに脇役として出演し芸能界デビュー作品も映画『青春』(2000)ですが、彼女の本業は演劇女優です。 ミス春香(チュンチョン)出身のキム・ジュリョンはドラマの主役であるイ・ジョンジェと同じく東国(トングク)大学の演劇映画学科を卒業した後、舞台で演技の実力を積みました。独立映画では女優主演賞を受賞したこともあります。 キム・ジュリョンが狂った演技力を披露した作品は、映画『トガニ 幼き瞳の告発』(2011)です。テキサス州立大学で演出を教える2歳年下の夫の勧めでオーディションを受けた後、出演することになりましたが、彼女が引き受けた役割は校長の内縁女であり、障害学生を洗濯機に入れて水の拷問をする寮の舎監です。 『トガニ 幼き瞳の告発』の出演が『イカゲーム』のキャスティングにつながりました。ファン・ドンリョク監督は「瞬間的に急変し、爆発する狂気が記憶に残った。ハン・ミニョを演じる時もうまく発現するという信頼があった」と言いました。 映画『コレクターズ ~ソウルに眠る宝刀を盗み出せ~』の撮影現場で偶然、再会したファン・ドンリョク監督は来年のスケジュールについてこっそり尋ねたといいます。そして今年の2月、キム・ジュリョンに台本が渡されました。 ドクスに面と向かって敵対心を見せたセビョクは「ふざけるな。そんなことをしたら、おばさんがやってくれるの?」と言われるほど何でも差し出して生きている女性です。 世間知らずというより浅はかな娼婦に近い役をキム・ジュリョンは完璧に演じました。おまけに「女が恨みを抱くと五六月にも霜が降りる」ということわざも教えてくれました。 演技人生22年のキム・ジュリョンも比重のある役を引き受けたため緊張したと言います。緊張を緩めるためにスタッフに内緒で焼酎を一杯飲んだといいます。元々お酒が飲めないのにアルコールが入ったから少しずつ気分がよくなり周りも気にならず、「もう知らない」という気持ちで演技をしたそうです。 舞台の外、実生活でのキム・ジュリョンは全く違います。毎日、瞑想もしてお寺の修練も欠かさないです。100拝から多くは500拝までするそうです。町の散歩を楽しむ優雅な中年女性です。 キム・ジュリョンは『イカゲーム』が大当たりする気配を知ったそうです。 ドラマが公開される数日前、キム・ジュリョンは便が山のように降る夢を見たと言います。人々に見られていても恥ずかしいどころか、気持ちいい気分になる夢を見て、米国にいる夫に電話をかけたそうです。 ウンチの夢のおかげでしょうか? 400人だったインスタグラムのフォロワー数が、 いつの間にか200万人を超えました。JTBCドラマ『工作都市』の撮影現場では「大俳優がいらっしゃいました」、「ここでこんなことをしている方じゃないのに」とからかわれます。米国に住む夫も同僚教授と学生に囲まれ、スター扱いを受けているそうです。もしかしたらハリウッドに進出して夫と米国で遭遇するかも知れないです。 |