A. | いや、させないというのが正しい表現でしょう。日傘をさすと「弱いやつ」と思われて競争相手に絶対に笑われるからです。恥ずかしくて仕方がないのに球がまともに当たると思いますか?だからどうします、真っ赤に燃える太陽の光に顔が真っ黒に焦げても、暑さで疲れるならば水を一杯飲んで喉を潤すしかありません。 道端の風景もゴルフ場とそんなに変わりません。標準国語大辞典に「主に女性たちが日差しを遮るために使う傘形の大きな物」と表現した日傘の定義を変えない限り、男が日傘をさすには大きな勇気が必要です。 ランジェリースカート、Tバックショーツ、タンクトップを着る勇気まではありませんが、スキニージーンズ、ストッキングを着用する勇気程度は必要ということです。 実際に若い女性たちも日傘をさすのがそんなに楽なわけじゃありませんでした。 一時は40代を越える中年や壮年の女性の専有物でした。しかしあまりにも夏の日差しが痛いほど強いので、年齢を問わず外出する女性たちの必需品になり始めました。 しかし、時代を振り返れば男だからと言って日傘をさすなということもなかったようです。 時代劇を見れば王や大臣、金持ちの家の両班(ヤンバン)が移動する時は大きな日傘をさした召使いが付いて回って日が差せば日傘をさしてくれたので 、その頃の日傘は女性の専有物ではなくて権力者が享受するぜいたく品の性質が強かったのでしょう。 だからといって蒸し暑い夏、道端に日傘をさした男が全くいないわけではありません。とても珍しいですが、ときおり目撃談が伝えられます。ニュースに出てきたこともあります。 ニュースに出ますって。そうです。 女性が日傘をさしてニュースになることはありませんが、日傘をさした男の姿はニュースになります。まだそうだという話です。男女の境界が崩れてジェンダーレス(genderless)現象が増えて脚の毛を削って、アクセサリーを付けて、化粧をする男が増えているので、近い将来、日傘をさす男も増えるでしょう。 男たちが勇気を奮いたたせるために大邱市(テグ)、大田(テジョン)の西区庁など地方自治体も日傘をさすキャンペーンを行っています。日本の日傘さしキャンペーンに刺激を受けたようです。しかし、まだ男女の境界を遮る壁を崩せない状態です。日傘を購入する男たちのほとんどが傘のように見える日傘を欲しがるということに、壁を感じられます。傘のように見える日傘をウヤンサン(雨日傘)と呼びますが、晴雨兼用の日傘です。
余談ですが日傘は暗い色が紫外線遮断により効果的だそうです。 明るい色の日傘は地面に反射する熱を再び照り返して肌に届く反面、暗い色は吸収するからです。暗い色の日傘が暑く見えるかもしれませんが、実際には約5度ほど涼しいという研究結果もあります。 日傘はほとんど1人用なので2人で一緒に使うには適切でありません。だから一時、日傘をさして歩いている若い女性は、独り身という俗説もありました。暑くて死にそうなのに、独り身として誤解されるのが、そんなに嫌でしょうか。 |