A. | 地下鉄駅の近くには35~58階までそびえている超高層住商複合団地のザシャープ・スターシティが位置しており、ウソンマンションと繋がっています。そして地下鉄を一駅過ぎた所にある廣壯洞(クァンジャンドン)のマンション団地の間は一戸建て住宅団地です。 最近スターシティの99坪型(専用面積73.8坪、244平方メートル)マンションが競売にかけられましたが、1次の鑑定価格は42億ウォンに定められました。近くに散在している一戸建てのうち、この値段の半分に当たる物もないでしょう。これほど競売にかけられた紫陽洞(チヤンドン)の土地面積131平方メートルに建物面積209平方メートル、一戸建て住宅の落札価格が7億ウォンを下回ったことを勘案すると、大体見当がつくでしょう。 だからといって、この地域の一戸建ての所有者は決して貧しい人たちではありません。 1970~80年代にわたって新興住宅団地が建てられながら庭を備えた2階建ての一戸建て住宅を建てて入居した人がほとんどだからです。しかし、そこまでです。 1970年代末までは、この辺の一戸建て住宅を売れば、江南区(カンナムグ)狎鴎亭洞(アプクジョン)に建てられた40坪型マンションを買うことができましたが、今は絶対に無理です。 一戸建てでもマンションでも、どの場所にあるのか、規模がどの程度なのかによって千差万別です。 昔から金持ちの町として親しまれてきましたが、ソウルの場合は平倉洞(ピョンチャンドン)、城北洞(ソンプクドン)、奨忠洞(チャンチュンドン)、漢南洞(ハンナムドン)、梨泰院(イテウォン)、延禧洞(ヨンヒドン)などです。盆唐(ブンダン)や一山(イルサン)などの首都圏新都市の一戸建て住宅も、普通のマンションに比べれば金持ちが住んでいると言えます。 韓国最大の財閥であるサムスンの実家がある漢南洞の一帯は、普通の金持ちは名刺も見せることができません。町内の住民の間では交友もあまりありませんが、これといった肩書きがなく不動産や株式投資でお金を儲けた人は町の雰囲気に圧倒されがちです。権力者や有名になった芸能人やスポーツスター、ジャーナリスト、高級公務員くらいが適している町です。 漢南洞、平倉洞、そして新都市の一戸建て住宅のうち、少し大きいと思われる家には家事を手伝う人はもちろん、警護員まで常駐していることが多いです。 韓国最高価の邸宅はサムスンの李健熙(イ・ゴンヒ)会長の邸宅というのが定説ですが、だからといって一戸建ての価格が江南の超豪華マンションをはるかに上回るわけではありません。 敷地面積199坪、建築面積94坪、地下1階地上2階、部屋は6部屋あり、トイレを3つも備えた豪華住宅です。地下空間では隣人からうるさいという不満を言われずに賑やかなパーティーを楽しめるため、平倉洞でも高級住宅に属します。 50億ウォンにもなるため、庶民としては夢見ることもできない豪華住宅です。しかし、江南区道谷洞(ドゴクドン)タワーパレスの101坪型マンションの価格が50億ウォン以上という点を考慮すると、高いと見るのも難しいです。特に敷地面積が100坪以下なら値段が随分抑えられます。金持ちの町として名声が高い平倉洞、城北洞の一戸建てを売っても江南のマンションを購入するのは難しいという話です。 実際、城北洞の立派な一戸建て住宅に住んでいた某大学の総長は「自分の不動産を売っても、江南にマンション1戸は手に入らない」と愚痴をこぼしたそうです。 ソウルには、前述した建大入口の周辺のように、古くから建てられた古い一戸建て住宅が並んでいる地域が多いです。一戸建ての絶対多数はこのような家です。周辺のマンションに比べると、捨て値同然の住宅、だからといってそこの住民を貧しい庶民たちと見ることもできません。 先代から根を張って生きてきた地元の住民の中には、節約して財産を築いた金持ちもかなり多いはずです。 余談ですが、住宅の値段とは関係なく財閥一家など、相当な金持ちは一戸建て住宅を好みます。家の中を整理し庭仕事だけでも大変な人手が必要だということを考えると、金持ちでない限り、そのような家を所有することも難しいでしょう。 |