A. | 12世紀に書かれた東ローマ帝国のヒポクラテス(HiPPocrates)宣誓文の写本です。 訳すとだいたい 意味はこうです。 「医神アポロン、アスクレピオス、ヒギエイア、パナケイアおよびすべての男神と女神に誓う、私の能力と判断にしたがってこの誓いと約束を守ることを。(中略) 純粋と神聖をもってわが生涯を貫き、わが術を行う。 いかなる患家を訪れる時もそれはただ病者を益するためであり、あらゆる勝手な戯れや堕落の行いを避ける。女と男、自由人と奴隷の違いを考慮しない」 最近こんな宣誓をする医療陣はいないでしょう。 代わりに1948年世界医師会総会で採択された「ジュネーブ宣言」に活用されます。 私は、人類への奉仕に自分の人生を捧げることを厳粛に誓う。 私は、良心と尊厳をもって私の専門職を実践する。 私は、私の医師としての職責と患者との間に、年齢、疾病もしくは障害、信条、民族的起源、ジェンダー、国籍、所属政治団体、人種、性的志向、社会的地位あるいはその他どのような要因でも、そのようなことに対する配慮が介在することを容認しない。 韓国で国会議員や法曹人、ジャーナリストの信頼度が落ちてから久しいが、医師を信じる人もそれほど多くありません。 梨花(イファ)女子大学の医学部で首都圏に居住した人を対象に行ったアンケート調査でも、医療機関と医師に対する信頼度は5点満点で3.15点と3.24点にとどまったのです。 医師は金儲けにしか関心がないとして「ヒポクラテスの誓い」は、どこかに行ったのか?と皮肉られたりもしました。 このように失墜した医師たちの信頼度が、空高く舞い上がりました。韓国の国民は彼らに向かって親指を立てて拍手を送っています。 「おかげさまでチャレンジ」は新型コロナウイルスと死闘を繰り広げる医療陣に感謝の気持ちを伝え、励ますキャンペーンです。 チャレンジへの参加はとても簡単です。「尊敬します」を意味する手語動作の写真を撮り、#ハッシュタグに感謝の手紙と一緒に載せればいいです。そして、応援リレーを続ける3人を指します。 防疫当局が定めたチャレンジ期間は、第1回から第3回を合わせて4月16日から6月14日までの計60日間ですが、その期間が過ぎても続く傾向にあります。 疾病管理本部から指名された文在寅(ムン・ジェイン)大統領も首席補佐官会議を主宰する前に、補佐官とともに親指を立てました。 キム・ヨンギョン選手について「バレーボールコートでも、自宅隔離でもワールドクラスの品格を見せた」と紹介しました。 体育界にも「おかげさまでチャレンジ」の熱風が吹いています。 「引退して長く経っても人気は相変わらずのフィギュア選手のキム・ヨナはスケルトン選手のユン・ソンビン、PGA新人王に輝いたゴルファーのイム・ソンジェ、ショートトラックスピードスケート選手選手のチェ・ミンジョン選手に温かい気持ちを伝えてほしいと頼みました。野球場ではホームランや安打を打った打者、三者凡退で抑えた投手を親指を持って迎える風景が続いています。 有名人のみですか。 幼い子どもたちと親の手をつかんで親指を立てて、自営業者たちも「おかげで商売をして飯を食べている」と感謝しています。 新型コロナウイルスに対抗して戦った医療陣は拍手を受けて当然です。 今年2月末、新興宗教の新天地から始まった新型コロナウイルスの集団感染が大邱・慶尚北道地域で取り返しのつかないほど広がった後、医療関係者は生業をあきらめ、大邱に足を運びました。 医師と看護師、公衆保健医と軍医、新任看護将校まで、今まで大邱・慶尚北道地域で活動した民間医療陣は2968人に達します。このうち120人余りは新型コロナウイルスに感染したこともあります。 ヒポクラテスの誓いをよみがえらせた医療陣への信頼が、新型コロナウイルスが退いた後も続くといいですね。 |