A. | ずいぶん前にこんなことがありました。 久しぶりに友人と居酒屋で会ったのですが、その中に全然お酒を飲まない友人が1人いました。 宗教上の理由か、体質がアルコールに弱いためか、理由ははっきりしませんでしたが、ジョッキに唇さえつけなかったです。つまみだけつまんで食べる姿が嫌だったのか、ある友人が彼に提案をしました。 「お酒を飲まないなんて、それならビールを飲む時は同じ量の水を飲みなさい」 特に断る理由が見つからないのか、そうすると仕方なく承諾しました。 その日の集まりが終わる頃、酒を飲めない友人は嘔吐して、とてもみっともない姿になりました。 皆で500CCのジョッキを高く持って「一気!」と叫ぶ頃から味が落ち始めたことを覚えています。 開始前から勝敗がついた注文です。 普通の人、いいえ、誰もビールより水を多く飲むことはできません。 そのような提案をした友人も「幼い頃、水をたくさん飲む賭けをして死ぬところだった記憶がよみがえってマネをした」と打ち明けました。 なぜ、どれも同じ水分*なのにビールを水よりも多く飲めるのでしょうか? *種類によって異なりますが、ビールの成分のうち水分の割合は87~92%です。 ビールには水以外にもアルコールなど他の成分が入っているからです。 この違いがビールと水が体に入ったときに、胃の中に止まる時間に違いをつくります。 水を飲むと胃壁で吸収されず、すぐに腸に移動します。だからと言って、すぐに小便として出るわけでもないです。小腸で80%、大腸で残りを吸収してから、ゆっくりと排出されます。一気に水を飲みすぎると腸でも飲めず吐いてしまいます。 ビールは水とは違い胃でおおむね20%程度吸収されます。胃からアルコールを吸収して消化させる過程で水も一緒に胃壁に吸い込まれるのです。 しかもビールには水にはない炭酸飲料も混ざっています。炭酸が胃の壁を刺激して胃液の分泌を促進させます。 ここに加えビールの主成分であるホップが引き起こす利尿作用でビールを大量に飲むとトイレに出入りしてしまいます。体から抜けたので、もっと飲めるスペースができるわけです。 ですから誰かが「私はビールを飲むから、お前は水を飲め」と賭け事をしたら絶対に応じてはいけません。分かりましたか?! 下の写真を見るとビールの泡に対する男女の違いが分かるそうですが、すべての男女が同じではないでしょう。 おばあさん1人が要領を教えてくれます。 おばあさんは「ビールにはビタミンがあって飲まなければならない」と言います。 |