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「付岩洞復讐者たち」が伝える代理満足…「言いたいことは言って生きよう」

    簡単に見えるが、この世で一番難しいことのひとつ、それは「言いたい言葉を言って生きること」だ。『付岩洞復讐者たち』がすかっとするファクトで賢明な社会生活、円満な人間関係、家庭の平和のために口を閉ざすほかになかった視聴者に代理満足を与えている。

    tvN水木ドラマ『付岩洞復讐者たち』が視聴者から熱い呼応を得ている理由は、復讐者クラブの人物が置かれた状況が与える共感。そのため彼らが行う復讐を見るたびに感じる代理満足に加えて、その復讐が「私も一度やってみることができそうだ」という考えを与えることだ。中でもドラマの中でジョンへ(イ・ヨウォン扮)やホン・ドヒ(ラ・ミラン扮)のすかっとする一発は視聴者の心を代弁し痛快さを披露して今後の展開を期待させている。

    まず財閥一家の婚外子で自らを「ホン・ギルドン」と称して日々我慢ばかりしてきたジョンへの最初のファクト暴力は、同じ境遇のスギョム(ジュン扮)のためだった。「母親というのもきまり悪いでしょう。ひとつの家にどうやって暮らすの?度胸がある」と皮肉を言う異母姉キム・ジョンユン(チョン・エヨン扮)の矢がスギョムに向かうやジョンへは「生まれてきたことはあの子の過ちではありませんから」と話した。スギョムを包み込むと同時に過去のジョンへ自身のための一言。話したジョンへと聞いたスギョムどちらにも慰めとなった一言だった。

    その後車に一人で乗ったジョンへがつらそうに首をすくめ、スギョムもまた彼女が傷ついたとばかり思った。しかし反転が起きた。「初めてよ。あの人の前で言いたいことを言ったのは」と肩までまわしてこうやって笑ったのは初めてというように思い切り笑ったジョンへ。彼女の痛快な気持ちがすぐに視聴者の心に通じた。

    二人の子どもを育てるシングルマザーとして庶民層を代表するドヒも甲質を行使するチュ・ギルヨン(チョン・ヨンジュ扮)に堂々と立ち向かった。

    息子ヒス(チェ・ギュジン扮)に校内暴力の加害者だという汚名を着せ、傍若無人な態度を取るチュ・ギルヨンに仕方なく土下座までしたドヒ。彼女が復讐者クラブの助けにより堂々と変身して金の心配もなく余裕のある姿で「告訴しましょう」という言葉とともに「合意金を下げるのか!告訴して私と一回勝負するのか!」と叫ぶ姿は、金と地位を利用して甲質を行う傍若無人な人々に向かう、乙であれば一度くらいは想像したであろう状況であったためより大きな共感を得た。

    本心のこもったドヒのファクトは深い響きを与えた。「ときどき、お酒が入れば、そんなときでなければ普段は良い人」だと暴力夫をかばうミスク(ミョン・セビン扮)には「それだけ抜かせば良い人ではなく、それひとつのせいで悪い人」だと実の姉のようにアドバイスした。

    このようにようやく一人ではなく、新たな家族となった「復讐者クラブ」の中でジョンへとドヒが「言いたいことを言って生きる法」を見せた中、「これ以上我慢して暮らさない」と固く決意した小心な復讐者ミスクが見せる変身と爽快な一発は何か。「もう我慢しないでください。私たちが間違ったのではないのだから」というスギョムの言葉のように、ただ幸福のために頑張って最善を尽くてきただけ、間違ったことはひとつもないミスクの今後の展開に注目が集まる。

    『付岩洞復讐者たち』は韓国にて毎週水、木曜日夜9時30分から放送される。
  • スタートゥデイ シン・ヨンウン記者 / 写真=tvN | 入力 2017-10-24 11:05:37