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数字経済 > 企業 > SK、電気車用潤滑油の販売が2倍に…SKルブリカンツ好調
電気自動車モビリティへの転換が速度を出すなかで、電気自動車用の潤滑油市場はブルーオーシャンとして注目されている。
電気自動車用潤滑油という以前にはなかった市場が新たに形成され、今後の市場成長も尋常でないからだ。すでに市場に参入したSKルブリカンツ(SK LUBRICANTS)がグローバルな市場拡大に乗り出すなか、GSカルテックス(GS Caltex)、現代オイルバンク(HYUNDAI OILBANK)、エスオイル(S-oil)など、国内の製油各社も製品開発をある程度終えて市場参入の機会をうかがっている。
6日の業界によると、今年のSKルブリカンツの電気自動車用潤滑油の販売は、昨年に比べて2倍以上の130万台分に予想される。
グローバル市場調査会社のIHSマークィットによると、今年の電気自動車市場は390万台規模で、昨年(220万台)に比べて約2倍近くに成長する見込みだ。 SKルブリカンツが今年の販売目標を昨年比で2倍に見積もったことは、電気自動車市場の成長にともなう予想値として分析される。 SKルブリカンツの関係者は「今年の第1四半期の売上量の推移を見たとき、最大で3倍まで期待して見るに値する」と予想した。
電気自動車用潤滑油の性能はさまざまだ。既存の内燃機関の潤滑油と比較した場合、電気自動車用潤滑油は電気モーターとギアなどの熱を素早く冷やし、車両駆動系の内部に不必要に流れる電気を遮断してエネルギー損失と摩耗を低減する。電気モーターの各部品を長く使用できるようにし、機械効率を向上させて電気自動車の走行距離を延長する。
現在、電気自動車用潤滑油市場でだんぜん先行している企業は、SKイノベーション(SK Innovation)の子会社SKルブリカンツだ。 SKルブリカンツのここ2年間の電気自動車用潤滑油販売増加は年平均33%にのぼる。 2010年に電気自動車用潤滑油の開発を開始したSKルブリカンツは、2013年からグローバル自動車メーカーに製品を供給し、市場をすばやく先取りしている。 SKルブリカンツが生産する潤滑油「YUBASE(ユーベース)」はすでに高級潤滑油の原料である高級基油市場でシェア35%を占めており、世界1位を走っている。
電気自動車潤滑油市場は供給業者が自動車メーカーメーカーに直接供給する市場であり、後発者の市場開拓は容易ではない。電気自動車用潤滑油は従来の内燃機関の潤滑油とは異なり、ガソリンスタンドやカーセンター、スーパーなどで販売することは困難だ。これは既存の潤滑油の交換周期が5000~3万キロメートルであることに対し、電気自動車用潤滑油は10万~15万キロメートルに達するからだ。このように交換サイクルが長いことから在庫管理が難しく、消費者への直接販売につながらずにいる。
業界では5~10年後に、すなわち電気自動車がいまよりもはるかに大衆化する時点になって、ようやく電気自動車用潤滑油が現在の内燃機関用潤滑油のような市場が形成されると見ている。
後発メーカーは電気自動車用潤滑油市場に積極的にそなえている。既存の内燃機関の潤滑油に比べて市場参加者が少なく、マージン率が高くて市場はますます大きくなっているからだ。
GSカルテックスは電気自動車用潤滑油技術の開発を完了した。電気自動車メーカーを相手に需要・販売の可能性などを協議中であり、販売店が確定されしだい供給する計画であることが分かった。現代オイルバンクも京畿道龍仁の現代オイルバンク潤滑油研究所で研究開発が盛んだ。現在、中間過程としてハイブリッド車用の潤滑油市場を積極的に攻略している。エスオイルは年内に製品の販売に突入することが分かった。昨年の初めに電気自動車とハイブリッド車などに最適化された4種の潤滑油を開発し、追加の製品開発に速度を出している。