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数字経済 > 企業 > ハンファ、金升淵会長の経営復活で新体制に
ハンファグループの支配構造
金升淵(キム・スンヨン)ハンファグループ会長が7年ぶりに経営の第一線に復帰する。グループの支配構造の頂点にある(株)ハンファと化学・エネルギー事業を担当しているハンファ ソリューションは親環境(環境に配慮した)発電事業を強化しつつ、金融系列会社まで率いたハンファ建設など、3つの系列会社の会長を務める。キム・スンヨン会長は最近、企業経営で話題になっている環境・責任・透明経営(ESG)システムにしたがって、将来の成長戦略事業に加えて、海外企業の買収・合併(M&A)などのグローバル事業を統括指揮する予定だ。
26日のハンファグループによると、キム会長は今年初めの新年辞を通じて、将来の成長の機会のためにハンファが先行獲得する分野として、△未来モビリティ、△航空・宇宙、△グリーン水素エネルギー、△デジタル金融ソリューションなどをあげた。
社会経済的価値の創出は、最も重要な要素だ。キム会長は「ESGのような指標は古くから、グローバル企業の中核経営理念として定着していた」とし、「コンプライアンスの観点からもESGを強化していくとともに、経営活動のさまざまな面で持続可能性を高める方向に戦略を策定し、実行していくつもり」だと述べた。続いて同氏は「気候変動に積極的に対応し、炭素ゼロ時代をリードするための環境経営にも拍車をかけなければならないだろう」と付け加えた。そのためのコア事業部門は、キム会長が経営を指揮することに決定したハンファソリューションとハンファ建設が担当する。
ハンファソリューションは、キム会長の長男のキム・ドングァン社長が代表取締役にある。グリーン水素エネルギー分野はキム・ドングァン社長代表取締役体制のハンファソリューションが主軸になって、これにハンファ建設も参加する形だ。ハンファソリューションは今年の初めの組織改編によって、水電解技術開発チームを水素技術研究センターに拡大した。水電解技術は水に電気を流して水素と酸素に分解する電気化学技術だ。またハンファソリューションは江原道および韓国ガス技術公社とともに、平昌郡大関嶺面の1488平方メートル規模の敷地にオープンした290トン規模の水電解設備と水素ステーションを構築する内容の業務協約を締結している。
ハンファ建設は風力中心の親環境エネルギー事業を強化している。ハンファ建設は昨年76メガワット級のヨンヤン風力発電団地と25メガワット級の済州スマン風力発電団地を成功裏に竣工した事があり、88メガワット級のヤンヤン郡スリ風力発電団地も年内の着工を控えている。水素エネルギー事業でも競争力を保有しているものと評価される。
キム会長が新年の挨拶で明らかにした新事業の先頭に位置する分野は、未来モビリティと航空・宇宙だ。(株)ハンファ→ハンファ・エアロスペース→ハンファシステムなどにつながる連結の輪は、このような新事業を実行するための重要な軸だ。特にハンファシステムはハンファ・エアロスペースだけでなく、キム・ドングァン社長の3人の兄弟が株式の100%を保有しているエイチソリューションが株式の13.41%を保有しており、新事業への力量が集結されているところだ。
特にM&Aの勝負師であるキム会長の復帰で、新事業進出のためのM&Aの動きがさらに活発になる見込みだ。 2014年にハンファグループはサムスンとビッグディールを通じて、ハンファシステム、ハンファテックウィン、ハンファ総合化学、ハンファトタルなどの系列会社を追加し、グループの主要なキャッシュカウとした。特に現在、ハンファグループは既存のM&Aヘッドクォーターグループである経営企画室を解体し、個々の会社にM&A機能を移譲した状態だ。キム会長の復帰後で「秩序のある」M&Aが予告されている理由だ。
ハンファグループは最近、ハンファ・エアロスペースを通じて国内唯一の民間衛星の製造・輸出企業「Satrec Initiative(スターテックインタラクティブ)」の持分30%(最大の単一株主)を先月買収した。ハンファソリューションも昨年末、米国航空宇宙局(NASA)の社内ベンチャーとしてスタートした高圧タンク専門企業の米シマロン(Cimarron)の持分100%買収契約を締結した。キム会長が海外事業を取りまとめる過程で、さまざまな海外M&Aもまたともなうと予想される。一方、キム・ドングァン ハンファソリューション代表は、航空・防衛産業企業であるハンファ・エアロスペースの登記役員の席に上がる。
- 毎日経済 | ハン・ウラム記者/イ・ユソプ記者 | (C) mk.co.kr
- 入力 2021-02-26 20:14:08