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数字経済 > 企業 > 「ハンファスペースハブ」発足…ハンファの宇宙産業を総括
金升淵(キム・スンヨン)ハンファグループ会長の長男である金東官(キム・ドングァン)ハンファソリューション社長(写真)は、今回はハンファの宇宙ビジネスを直接ひきいる。グリーン・水素事業に加えてグループの主力事業の一つの軸である防衛産業を陣頭指揮すると同時に、宇宙にまで領域を拡張する形だ。ハンファは7日、「宇宙産業全般を指揮するスペースハブが発足する」とし、「ハブを導く役割はキム・ドングァン社長が務める」と明らかにした。
韓国型ロケット「ヌリ号」の開発に参加した、防衛産業の系列社であるハンファ・エアロスペースのエンジニアが中心となる。ハンファシステムの通信・映像機器と、(株)ハンファの武器体系の分野別専門人材も合流する。エアロスペースが株式を取得した国内初の衛星専門企業セトレクアイ(Satrec Initiative)の人材も参加する見込みだ。これらはロケット・衛星などの製作分野と通信・地球観測・エネルギーサービス分野に分けて研究・投資に集中する。当該分野の人材も招聘する計画だ。
キム社長は「誰かがしなければならないのが宇宙産業」だとし、「世界的な企業と競争するためには、専門性と全面的な支援が必要だと見た。エンジニアと一緒に宇宙への近道を見いだす」と語った。
ハンファの未来事業分野の一つである宇宙産業で、キム社長の役割が大きくなることはすでに予告されていた。ハンファソリューション社長と(株)ハンファ戦略部門長を兼任している同氏は、来る29日にエアロスペースの社内取締役にも選任される予定だ。具体的にどのような立場を取るかについてはまだ明らかにされていないが、スペースハブ「チーム長」が同氏の最初の役割になった。去る1月、エアロスペースはセトレクアイの株式約30%を買収し、最大の単一株主になったが、キム社長はセトレクアイから報酬を受け取らない登記役員を引き受けることにした。
関連業界では、セトレクアイの買収でハンファは宇宙事業拡大のための重要な技術を確保したと評価する。ただし現在は関連機能と技術が系列会社別に散乱している状況で、単純に協業のレベルにとどまっている。これらを一点に集中させて、具体的なビジネスの青写真を描くのが「スペースハブ」の役割りだ。ハンファは「例えばエアロスペース発射体にセトレクアイの衛星を積んで、ハンファシステムの通信システムを搭載することができる」とし、「宇宙という名前で大きな絵を描くということ」だと説明した。
防衛産業系列の企業が保有している技術間の結合の可能性について、ハンファは「ハンファシステムの映像搭載体技術とセトレクアイの地球観測衛星技術を融合したサービスの開発を検討するかもしれない」とし、「両社の技術を加えてスペースXやアマゾンが競争している衛星通信分野に進出することも検討可能だ」と語った。