Q.韓国では外国人に投票権がありますか？
| A. | 非難を受けても、仕方のないことなのです。4月29日に投票をするのですが、その日は水曜日です。インターネットで見てみると、太字で「祝日ではない」と強調しをしてあります。再・補欠選挙は、ただでさえ投票率が低いのに、今回は史上最低を記録しないか心配になります。 そういえば、私には関係がないものですね。私が住んでいる地域は投票とは無関係だからです。今回の補欠選挙は国会議員4人と市道議員1人、ここに基礎議会の議員7人を選ぶミニ選挙なので、多くの国民はあまり関心を持っていません。 残念ながら韓国はOECD（経済協力開発機構）の中でも投票率が低いほうに属しています。特に若い層の投票率が低いため、中・壮年層と比較すると20％以上の差が出ることもあります。青年失業問題とか若い層に関連するホットな話題も多いのですが、若い有権者が投票を無視すれば、政策から疎外されても何も文句は言えないというものです。 2011年に施行された国会議員補欠選挙は43.5％の投票率を記録しました。国会議員3人を選ぶ選挙であった点を勘案すれば、成績が悪い方ではありません。当時も年代別投票率の格差がすごく大きかったのですが、60歳以上は59.9％と60％に迫る一方で、20代後半はわずか23％だけが投票をしました。 そこで、韓国に居住する外国人の中で選挙権を持った方々にみんなで投票していただき、韓国人に警鐘を鳴らしてもらいたいと考えている次第です。 その前に、在韓の外国人に投票権があるのかが気になるところです。今回の選挙では、もちろんあります。韓国人と同様に、地域に居住している場合、堂々と1票を行使することができます。ただし、すべての外国人が該当するわけではなく、永住権を取得した後、3年が経過してから選挙権が与えられます。 しかし、残念なことに、地方議会議員だけ選ぶことができます。公職選挙法は、在韓外国人が行使する選挙権を地方自治団体の議会議員と長に制限しています。 それでも、2009年以前にはほとんど選挙権がなかったのですが、憲法裁判所でそれは憲法精神と合わないと決定し、2010年の地方選挙を控えて、あたふたと修正したのです。 そうなるとここで、韓国で永住権を取得するにはどうすればよいのか、という疑問が浮かぶことでしょう。 在韓外国人に永住権を与える制度は日韓ワールドカップが開催された2002年に生まれましたが、この後、韓国に居住する華僑が一番最初にこの制度の恩恵を受けました。2013年8月末時点で韓国に居住する外国人の永住者は、すべてで9万5145人です。 永住権を持つ外国人には、永住ビザF-5ビザが与えられますが、反対に言えば、F-5ビザ取得条件が永住権を取得できる条件となるわけです。それでは、F-5ビザ取得の条件を簡単に紹介しましょう。 ・5年以上韓国に滞在 ・韓国人の配偶者で、2年以上滞在した人 ・永住者の子どもとして韓国で生まれた人 ・50万ドル以上を投資して、5人以上の韓国国民を雇用した人 ・外国で博士号を取得し、国内企業に雇用された人 ・韓国で博士号を取った人 ・科学、経営、教育、文化芸術、体育など特定の分野に優れた能力を持っている人 ・60歳以上であり、海外で一定額以上の年金を受けとる人 ご覧のとおり、お金が多かったり長い間勉強をしてきた人は、簡単に永住権を取得することができます。 総括するとすれば、今回の補欠選挙で一票を行使することのできる外国人は2012年4月以前に永住権を取得した人となります。残念ながら今回の投票に参加できない場合は、しばらく待たなければなりません。全国的に同時に選挙を行う次の地方選挙は、2018年にありますから。 永住権を持っていても、地方議会議員として立候補することはできません。被選挙権は与えられていないのです。出馬をしたり、大統領や国会議員選挙に参加するには、国籍を取得する必要があります。 ちなみに現代社会での政治活動の幅は大きく広がっています。インターネットに韓国に住みながら感じたことを表明するだけでも、ある意味では政治活動に一歩踏み込んだことになります。2011年にノーベル経済学賞を受けたトーマス・サージェント客員教授が私的な席で、現政府の核心課題である創造経済について10分間の説明を聞いて「Bullshit（たわ言）」と言ったことが伝わっていますが、選挙が間近に迫った時期だったため、与党への票を減らすことに一助（？）したことでしょう。 |
- Lim, Chul/写真=MBN
- 入力 2015-04-09 09:00:00
Copyright O2CNI All rights reserved.
