A. | ※この記事は「韓国軍の捜索隊はどんな任務を遂行しますか」の続きです。 随分と昔のことですが、軍隊に行った友人が休暇で出てきてお土産だと山で採取したツルニンジンを分けてくれたことがあります。 最前方で勤務する軍人からお土産をもらったため、気分がおかしかったものです。 今でも登山や道、飲食店で山で掘ったツルニンジンだと料理が出てくると、そのたびにそのころの友人が思い出されます。 幼いころから剣道で鍛錬していた友人は胸に民政警察という胸章をつけていました。 すごく言葉数が少なく、胸章が何を意味するのか説明も自慢もしませんでした。今になって考えてみると、その友人は軍隊で相当に苦労しただろうということが分かります。
民政警察がまさに陸軍の捜索隊です。 停戦協定により軍事分界線を起点に南北2キロのDMZ(非武装地帯)では武装軍人の出入りが禁止されています。南側は警察、北側は保安要員だけ入る事ができる場所です。 しかし協定の内容がそうだということで、敵が目の前にいるのにどうして警察の兵力が投入されるでしょうか。 南北が知っていながらも軍人たちがDMZを警戒します。しかし、協定をあからさまに破るわけにはいかないため、南側は民政警察、北側は民警という身分を掲げるのです。 DMZないに異常な徴候がないのか、敵が侵入した痕跡はないのか毎日点検をするのが民政警察、つまり陸軍の捜索隊の主な任務です。 芸能人のなかで、軍隊でこのような任務を引き受けていた人たちも幾人かいます。
godの末っ子キム・テウも第27師団捜索隊で軍服務をしました。キム・テウはもともと芸能兵士に志願しようとしたのですが、年下の芸能界の後輩が軍隊式の序列を強制しようとする姿に納得できず、芸能兵士を諦めたという噂が伝えられています。とにかく、彼は2007年102補充隊に入所した後、現役に志願して27師団(イギジャ部隊)で基礎訓練を受けてすぐに捜索隊に配置されました。 この時の縁でMBCの軍隊体験番組『本物の男』がイギジャ部隊で撮影をする当時、予備軍服を着て慰問公演をしたりもしました。しかし、彼の公演が終わった後にすぐに登場したSISTARに関心が集まりながら、キム・テウの公演はなんの話題にもならず埋もれてしまいました。 キム・テウは当時の心境を「軍隊で男性歌手なんか、誰が来ても喜ばない」、この一言で表現しました。
キム・テウが捜索隊で汗を流している当時、お笑いコンビ「Cultwo(カルトゥー)」のチョン・チャヌが部隊の近所まで来る用事があり、部隊の参謀長と一緒にお酒を飲んだそうです。キム・テウの所属部隊の参謀長がチョン・チャヌが服務していた捜索大隊の大隊長を務めていた縁からお酒の席が設けられたのです。 とにかく、その場で参謀長がこんなことを話したそうです。 「君が捜索隊出身だったおかげで芸能界で上手くいったではないか、だから俺がキム・テウを捜索隊に送ったのさ。ハハハ!」 Cultwoのチョン・チャヌはお笑い芸人らしく、とても変わり者です。NativeとNegativeの区別ができずに外国人に「Negative Speaker」と言ったこともあります。しかし、南アフリカ共和国ワールドカップでは自分の知っている何個かの単語だけで外国人と会話をする人物です。 チョン・チャヌは第11師団の捜索隊で爆撃砲の射手として服務したのですが、ある日、文宣隊が来て公演をしたそうです。彼が見るのはあまりにもつまらなくて「私がやってもそれよりは上手だろう」と話してしまい、舞台の上に立つことになりました。ところが、本当に彼らよりも面白くて、そのせいで文宣隊からスカウトが入り、6カ月ほど派遣勤務をしたそうです。その後に分隊長の教育を受けて捜索隊の下士として除隊したのですが、文宣隊の公演が彼がお笑い芸人になったきっかけになりました。
最近、国内外のファンにもっとも熱く愛される捜索隊出身の芸能人を挙げろと言われたらソン・ジュンギでしょう。ソン・ジュンギはサンチュとSE7ENが芸能兵士として服務中にマッサージ店に行った事実が知られて芸能兵士制度が廃止されてから入所した最初の芸能人として注目を集めました。 ソン・ジュンギは春川102補充隊で訓練を受けて、志願して第22師団捜索隊で兵役を終えました。若くはない年齢でつらい捜索隊の生活を終えることができるのか内心心配もしましたが、他の人の視線を意識せずに自分を信じろという大隊長の言葉に勇気を出したそうです。 非武装地帯で埋伏と捜索作戦を行ってやりがいを感じたというソン・ジュンギは転役2カ月前に『太陽の末裔』の台本を受け取ります。そして転役から2日後に台本リーディングに参加してすぐに撮影に入りました。捜索隊での経験が『太陽の末裔』撮影にいろいろと助けになったことでしょう。 このほかに捜索隊出身の芸能人には中堅俳優のユン・ダフン(6師団捜索隊)、お笑い芸人のキム・テヒ(11師団捜索隊)、お笑い芸人のユン・ジニョン(8師団捜索隊)、ノラジョのメンバーである歌手のチョ・ビン(11師団捜索隊)、EPIK HIGHのDJ Tukutz(17師団捜索隊)、SECHSKIESのイ・ジェジン(71師団捜索隊)などがいます。 彼らのなかで、イ・ジェジンについては少し説明が必要です。イ・ジェジンはいわゆるハングンドゥです。 彼が所属していた企画会社のMスターは「メガエンタープライズ」の子会社だったのですが、イ・ジェジンは産業機能要員としてこの会社で兵役を代替していました。出退勤も真面目にしてイラストとグラフィックに才能を発揮していたのですが、会社が倒産しながら彼の代替服務も問題になりました。捜査結果、公式に登録された電算業務(プログラミング)をしなかったのが問題になり、結局再入隊をせよと言う判定を受けます。 あまりにも悔しくて訴訟まで起こしたのですが判定は覆されませんでした。その期間、父親が亡くなり、入営日が近づきながら母親まで持病の肝硬変が悪化してこの世を去りました。ひどいうつ症状に悩まされていた中で入隊した後に治療を受けるために休暇をもらったのですが、33日間、部隊に復帰しませんでした。
そして、現在、捜索隊に所属している芸能人と言えば、韓流スターのキム・スヒョンでしょう。彼は訓練所で優秀訓練兵に選抜されて1師団の捜索大隊に配置されました。 キム・スヒョンは幼いころから患ってきた心臓の疾患のせいで20歳の時の身体検査で代替服務に該当する4級判定を受けましたが、5年間「健康管理」をした後、再検査を受けて1級判定を受けて入隊しました。
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