A. | 平昌冬季五輪と続いて開催されるパラリンピックのマスコットです。 下の写真と比較してみましょうか? 形は変わりましたがトラとクマはそのままです。 トラとクマは韓国人のルーツである檀君神話に出てくる動物たちですね。 仙人桓雄(ファヌン)が人になりたいクマとトラにニンニクとヨモギを与え、「光を見ないで21日間これだけを食べ、100日間太陽の光を見なければ人の身体を得られる」と言ったのです。トラは耐えられず去り、クマは辛抱強く耐え、女性の身体を得て熊女(ウンニョ)になりました。 熊女は桓雄の恩寵を受けて檀君(タングン)を生みました。 韓国で開催されるオリンピックのマスコットにトラとクマが登場したのは当然のことでしょう。主人公がクマではなくトラだという点が若干不自然な気もしますが。 トラは1988ソウルオリンピックでも熱烈な支持の中で象徴になりました。 しかし、平昌冬季オリンピックでは危うく主人公を犬に渡すところでした。 平昌冬季オリンピック組織委員会は、そもそもカササギトラをマスコットに選定してデザインを作っていたところでしたが、朴槿恵(パク・クネ)大統領が珍島犬に変えるように指示したためです。 大統領が文化体育部長官に直接指示をしたのでどうしましょうか、変えなければならなりません。 問題はIOCでした。 IOCは韓国の犬肉文化を理由に難色を示しました。大統領の指示があるため、焦った方は組織委員長と文化体育部長官。彼らは密かにスイスのIOC本部まで行き事情を話しましたが、珍島犬の承認を受けられませんでした。 組織委員会はあたふたと白いトラのマスコット開発に着手し、締め切り間近なってようやく作業を終え、IOC執行委員会の承認を受けました。あまりにも期限が迫っていたため、マスコットを活用した各種収益事業は致命打を受けました。 2017年7月10日に入ってこそぬいぐるみなどの記念品が公開販売に入りました。 スホランについて少し付言説明をするなら、白虎のスホ(雄トラ)はオリンピックに参加する選手と観客を保護するという意味で、ランは「ホランイ(韓国語でトラの意)」のランと冬季オリンピックが開催される江原道の代表的な民謡である「旌善アリラン」のランから取った言葉です。 パラリンピックのマスコットであるツキノワグマは、オリンピックが開催される江原道の象徴動物でもあります。 バンダビが象徴する意味は意志と勇気。確かに怪力ではクマについていける動物があまりいませんからね。Bandabiのbiは大会を記念する意味を込めています。 88ソウルオリンピックのマスコットであるホドリがホスニと対になっており、コムドゥリは兄弟ですが、スホランとバンダビは対になっていません。 スホランとバンダビは2017年8月18日、平昌冬季オリンピックの広報次元で蚕室野球場を訪れました。 当時、野球場ではホームチームの斗山ベアーズと起亜タイガースが対戦しましたが、両チームのマスコットがクマとトラですね。 この両チームは2017年の韓国シリーズでも対戦し、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が始球を投げた光州無等競技場にも姿を現しました。 野球ファンの間ではこの2チームの対決をめぐって檀君マッチと呼ぶこともあります。 神話を適用すれば、常に斗山ベアーズが勝つのが当然ですが、今年の韓国シリーズでは起亜タイガースが優勝したので、神話は神話なだけであるみたいです。 |