Q.韓国の女優チャン・ナラについて教えてください（上）
| A. | チャン・ナラの最新作であるKBSドラマ『告白夫婦（ゴー・バック夫婦）』は、ドラマの中でほぼ20年の歳月をさかのぼります。
だから「ゴー・バック（Go Back）夫婦」となったのです。もちろん20年後の記憶はそのまま残っています。将来、スター講師になるチョン・ナムギル（チャン・ギヨン扮）と恋愛をしますが、チェ・バンドと結婚しなければ息子のソジンには会えないことを考えて、こんこんと泣いたりします。
このドラマで見せてくれたようにチャン・ナラはすごく童顔です。同い年のS.E.S出身のユジンとFin.K.Lの末っ子ソン・ユリもそれなりに童顔ですが、チャン・ナラは2人と比較にならないほどの超童顔を誇っています。『告白夫婦』の撮影で38歳の主婦を演じるときには顔にしわを描き入れたそうです。 女性たちにとっては憧れの対象であるはずですが、本人はそれが負担だそうです。あるインタビューで「自分は一生懸命演技しても、最終的に残るのは童顔しかなない」と残念がりました。
『告白夫婦』はウェブ漫画の『もう一度しようよ』をベースにした作品ですが、漫画好きのチャン・ナラは自分の好きな画伯の作品を探していときに目に触れて、少し読んだそうです。「素材は面白いのですが、すこし下品です」というのがウェブ漫画に対する彼女の評価です。 原作漫画は実際に未成年者閲覧不可に設定されています。15歳観覧可のドラマに合わせるため、過去に戻るという設定だけ維持したまま、ストーリーは大幅に変更されました。そのようなシーンは全て抜けたという話です。 チャン・ナラは1981年3月18日、声優出身の俳優チュ・ホソンの2番目の娘として誕生しました。父親と名字が異なる理由はチュ・ホソンが芸名を使っているためだそうです。 チャン・ナラのナラは漢字のない純韓国語の名前です。中国で活動する時は张娜拉と表記します。 家ではもともとチャン・ナラの兄のチャン・ソンウォンを演技者として育てる考えだったそうですが、演技活動は妹の影に隠れています。 公式の芸能界デビューは2001年に出された1枚目のアルバム『涙に顔を埋める』ですが、実は幼い頃から芸能界で活動をしてきました。すでに小学校5年生の時に子役演劇俳優として舞台に立ち、青少年ドラマ『ママなしには生きられない』にも顔を見せました。女子高時代には問題集の広告モデルになり、すでにミュージカル、バンド、演劇の俳優として活躍を始めていたので勉強はまったく後回しになりました。 彼女の可能性を見抜いたSMエンターテイメントが練習生として受け入れましたが、制作者として動こうとしていた母方の叔父であるイ・サンウから注目されて所属事務所を移した後、デビューをしました。デビューするやいなやチャン・ナラはシンドロームと言えるほどの人気を謳歌しました。 デビュー曲は発表した当時の反応が芳しくありませんでしたが、徐々に人気が上昇して、その年の年末歌謡授賞式で新人賞を総なめにしました。アルバム発表直後、MBCのシチュエーションコメディ『ニュー・ノンストップ』に出演して、情けなくてブサイクな男ヤン・ドングンを献身的に片思いする女子大生役を引き受けたのですが、男性たちの反応はそれこそ爆発的でした。 デビュー1年にしてチャン・ナラは老若男女を問わず支持を集めてスターダムへとのし上がりました。 2002年はまさにチャン・ナラの年でした。SBSドラマ『明朗少女成功記』がそのスタートを切りました。忠清道の田舎娘が金持ちの息子（チャン・ヒョク扮）に会ってドタバタしつつ恋に落ちるというありきたりな話でしたが、チャン・ナラのさわやかな魅力のおかげで視聴率は42％まで上昇しました。ドラマは女性として軍の副士官に入隊したチャン・ナラがアフリカ派兵に志願することで幕を下ろし、女性が軍隊に行って男性が嗚咽するという現実とは相反した光景が少しおかしかったりもしました。 ちなみにもともとこのドラマはキム・ヒソンを主人公にキャスティングしようとしていましたが、キム・ヒソンが拒絶したため、ソン・イェジンを起用する方針だったそうです。ソン・イェジンは当時撮影していた映画『恋愛小説』のために出演できず、紆余曲折の末にチャン・ナラに提案がされたのですが、チャン・ナラにあまりにもキャラクターがぴったりだったそうです。チャン・ヒョクもキャスティングに失敗したコ・スの代打として入りました。 SBSドラマはチャン・ナラの黄金期を開いてくれましたが、なぜかその後チャン・ナラはSBSドラマに出演したことがありません。『明朗少女成功記』で呼吸を合わせたチャン・ヒョクとは2014年のMBCドラマ『運命のように君を愛してる』で12年ぶりに再会、再び成功を収めました。 以後、出演したMBCドラマ『マイラブ・パッチ』でもチャン・ナラの人気は相変わらずでした。同じ時間帯に放送されたSBS大河ドラマ『野人時代』に隠れてはしまいましたが、中国や台湾での人気は爆発的でした。 ドラマの人気に支えられて広告オファーが殺到しました。似たような時期に発表した2枚目のアルバムの『Sweet Dream』『snowman』も1位になっています。 2002年に日韓ワールドカップが開かれましたが、チャン・ナラの人気はワールドカップにも勝つほどでした。「アン・ジョンファンお兄さん、ゴール入れて~」とチャン・ナラが唇を突き出す広告はチャン・ナラの顔だけで大人気となり、チャン・ナラが広告で言及した選手たちがゴールを入れるには「チャン・ナラジンクス」と新聞の紙面を飾るほどでした。 このような人気の犠牲になった歌手がBoAです。BoAは当時、オリコンでトップを占めており、「アジアの星」として君臨している状態でしたが、KBS歌謡大賞とMBC10代歌手歌謡祭、KMTVコリアミュージックアワードの主人公は新人同然のチャン・ナラのものとなりました。BoAはSBSで歌謡大賞をもらうことに満足しなければなりませんでした。 （チャン・ナラの中国での活動と韓国ドラマ復帰の話は次回に続きます） |
- O2CNI Lim, Chul
- 入力 2018-02-26 00:00:00
Copyright O2CNI All rights reserved.
