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サムスンの社内メッセンジャーがiPhone対応に…生態系広げる

サムスンがiPhone用のアプリを出したそのワケは? 

    • < 世界のモバイルOSのシェア >

    30万人にのぼるサムスングループの従業員の間には、暗黙的に通じる約束が一つある。それはサムスン電子のスマートフォン「ギャラクシー」を使わなければならないということ。李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長をはじめとする多数の高位級職員はギャラクシーだけを使うので、従業員はAppleのiPhoneなどの他社製品の使用を敬遠する雰囲気だ。サムスングループの社内メッセンジャー「スクエア」が、ギャラクシーに適用されたGoogleのAndroidオペレーティングシステムをサポートしている点も一役買った。既存のiPhoneユーザーも業務上の不便のために、ギャラクシーに変えた事例がたくさんある。

    24日、サムスングループによると4月にiPhone上で動作するiOSバージョンの「スクエア」が公開される。サムスン生命やサムスン証券、サムスンカード、サムスン火災などの金融系列会社の社員と、電子系列会社内の若い従業員は比較的自由にiPhoneを使っているという点に配慮した措置とみられる。サムスン系列会社の社員に、ギャラクシーの使用を強制しないことを宣言したわけだ。サムスン電子無線事業部は昨年iPhone用バージョンの開発を完了し、これまで検証・テスト過程を経た。スクエアは社内メールなどのセキュリティ認証を終えたサムスン職員だけが使うことができる。

    サムスングループがiPhone用の社内メッセンジャーを発売することになった背景には、長期的には企業間取引(B2B)市場に進出しようとする布石も敷かれているものと思われる。スクエアをはじめとするサムスン電子の様々なソフトウェアソリューションを、他の企業にも販売するという計算だ。この場合、Androidのような特定のオペレーティングシステムだけをサポートするのでは競争力を確保できない。

    世界の携帯電話市場でiOSのシェアがかなり高いうえ、ほとんどの企業に「BYOD(Bring Your Own Device/個人のスマート機器を業務に使用する文化)」が幅広く定着した。

    このほか、iPhoneでもサムスン機器を使用できるようにしようというトレンドの一つとしても分析されている。サムスン電子は今年1月、米国ラスベガスで開催された世界最大の家電ショー「CES 2016」で、自社のスマートウォッチ「ギアS2」を年内にiOSと連動できるようにすると発表した。

    サムスンのギャラクシーとギャラクシータブの一部の専用アプリを、iPhoneとiPadでも使用できるように準備する作業が真っ最中だと伝えられた。これらのすべては長期的にサムスンの生態系を広げて、機器の販売を増やすことに役立つという分析だ。
  • 毎日経済_イ・ギチャン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-02-24 19:50:36