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売上不振に苦しむ百貨店、消費者を直接訪ねる

ロッテ・現代百貨店が相次いで「出張セール」 

    △写真=現代百貨店は13日から17日まで「レッツランパーク・ソウル」(旧果川競馬公園)内の中門広場で、今年初の出張セールである「サプライズフェスティバル」を進行する。

    売上不振に苦しむ各百貨店は、消費者を直接訪問する「出張セール」を開いている。 「ホームグラウンド」である店舗に劣らないさまざまな割引アイテムを持って、消費者が多く集まる場所であれば場所を問わず訪れるというわけだ。

    流通業界によると、現代百貨店は17日まで京畿道果川市の競馬公園大路のレッツランパーク・ソウル内中文広場で、今年初の出張セールを開く。会場の規模は1500坪で、既存の百貨店の大型会場の10倍規模だ。既存の建物を貸館してセールイベントを開くのではなく、流動人口の多い野外広場で開かれるものであり、雨天の場合に備えてすでに大型テントも設置している。現代百貨店は、今回の出張セールで衣類・ファッション中心の250ブランド以上、総200億ウォンの商品を披露する。

    △写真=去る1日午前、仁川市延寿区の松島コンベンシアで開かれたロッテ百貨店の出張セール「ロッテブラックスーパーショー」で、市民が展示された百貨店の商品を品定めしている。

    ロッテ百貨店は7~10日、仁川松島コンベンシアで出張セールを開いた。既存のイベント会場であるSETECやKINTEXとは異なり松島を最初に選んだのは、近隣のショッピングにふさわしい場所もないうえに、住宅世帯数が急激に増えて新しい消費者を獲得しやすいためだ。実際に松島コンベンシアがある延寿区は去る2015年12月に比べ、2016年3月までに住宅世帯数が1000世帯以上増加した。週末の外出客と外国人観光客が急速に増え、新しい観光商圏として注目されている。

    販売品目も単に衣類やファッション中心ではなく、家電・家具・ホームファッションなどのリビング商品群にまで拡大した。集客効果に優れた食品の販売も積極的に行われた。その結果、ロッテ百貨店は松島出張セールだけで65億ウォンの売り上げを上げることができた。当初の目標は60億ウォン程度だった。

    これまで高級化戦略を固守していた百貨店が大型展示館などを借りてまで出張セールに乗り出す理由は、不況の中で売上不振を挽回しようということが大きい。

    産業通商資源部の「主要流通業者の売上動向」によると、ロッテ・新世界・現代など百貨店3社の年間売上高の増加率は2013年に1.1%を記録して以来、2014年はマイナス0.7%、2015年はマイナス1.2 と、連続マイナス成長を続けた。消費者がより低価で購入できる海外通販や、オンラインショッピングモールに足を向けているためだ。売上不振を挽回するにはいくら「鼻高々」な百貨店でも割引イベントが避けられないだけでなく、もともとまったく来店しない消費者をつかむために、百貨店が直接顧客を訪ねて行くしかないわけだ。百貨店は出張セールを通じて、ブランド別の在庫および繰越商品を通常価格に比べて平均50%​​割引で販売し、特に一部のアイテムは最大80%までも安く販売している。

    百貨店業界の関係者は「事実、ブランド品を売ってブランド価値を高めなければならない百貨店で、出張セールを行うこと自体が(百貨店の)プライドを傷つけることでもある」とし、「しかし最近、多くの消費者は百貨店でブランド品よりは一定部分の品質が保証された製品をより安価で購入することを望んでおり、また供給者である百貨店の立場でも、在庫処理に効率的であることから出張セールは避けられない」と語った。
  • 毎日経済 パン・ヨンドク記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-04-14 14:59:10