記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
数字経済 > 企業

サムスン電子、グーグルに続きシスコまで 三角特許同盟

「訴訟ばかりしたところで革新なく」、反アップル陣営総連合の推進 

  • サムスン電子が世界的なシステム統合(SI)企業のシスコ社と、今後10年間の特許を共有することにした。

    サムスン電子は6日、シスコと10年間の包括的な特許クロスライセンス契約を締結したと発表した。先月27日、グーグルと包括的特許共有契約を結んだのに続き、今年に入ってすでに2回めだ。通信会社エリクソンや半導体企業のラムバスとは最近、特許共有契約を延長した。

    前日の5日には、グーグルとシスコが特許共有契約を結んだ。これにより、サムスン電子はグーグル、シスコとともに三角特許同盟体制を構築することになった。

    グローバルIT企業が全方位的な特許同盟に乗り出すのは、特許侵害訴訟で消耗的な競争を行うよりも、技術革新と製品開発に邁進するのが互いに有利だと判断したためだ。「戦いを法廷で繰り広げるのではなく、市場で」というわけだ。

    サムスン電子IPセンター長のアン・スンホ副社長は、「今回の契約により、両社ともに潜在的な成長を遂げることができる」とし、「全世界の両社の顧客にメリットを提供できるだろう」と語った。

    グーグルとシスコとの三角特許同盟は、アップルが主導する特許攻勢に対するアンドロイド陣営の防御幕と見ることができる。サムスン電子は、これまでにアップルとの特許訴訟で数千億ウォンを使ったと伝えられた。グーグルもまた、グーグルのアンドロイドOS4.1「ゼリービーン」がアップルの特許訴訟の対象とされたことがある。

    来る19日に予定されたサムスン電子とアップルの特許訴訟の交渉でも、サムスン電子は従来よりも有利な位置に立つことになった。

    サムスンとアップルはまた、来月末から始まる第2次特許戦争を控えている。サムスンではギャラクシーS3とギャラクシータブ2 10.1が訴訟の対象に含まれたし、アップルはアイフォン5とアイパッドミニ、アイパッド4が対象だ。サムスン電子としては、今回の特許同盟がスマートフォン1位の座を守り、タブレット1位を狙うために心強い安全弁になるだろう。

    サムスン電子とシスコの特許協力は、相当な武器になると思われる。シスコでは最近10年間、特許競争力が強い企業41社を買収し、米国登録特許は9700件あまりに達する。サムスン電子もまた、昨年の米国特許出願件数で2位を記録するほど、かなりの特許を保有している。

    業種が互いに異なるサムスン電子・グーグル・シスコの三角特許の提携は、今後展開する「ウェアラブル機器」や「モノのインターネット」市場に対応するための布石とも見える。ウェアラブル機器とモノのインターネットに必須の要素は、スマート製品とポータル・通信サービスだ。サムスン電子とグーグル、シスコがそれぞれの役割を担うことができる。シスコはシステム統合のためのスイッチやルータの世界市場シェア80%に達する会社で、ビデオ会議ソリューションなど、統合ソフトウェアでも強力な競争力を持っている。

    長期的にはメーカーやポータル会社、通信サービス会社が競争する状況も排除できない。サムスン電子が開発しているOS「タイゼン(Tizen)」が発表されれば、グーグルのアンドロイドと競争しなければならない。グーグルも「ネクサス」というスマートフォンやタブレットPCを発売した。通信機器メーカーのクアルコムもウェアラブル機器の市場に参入した。

    業界関係者は、「今後、ウェアラブル機器の市場が大きくなり、モノのインターネットが現実化すると、サムスン電子・グーグル・シスコも特許戦争を戦うことになるだろう」とし、「このような状況に事前に備えようとする、互いの利害関係がかみあって、特許同盟が形成された」と語った。

    特許共有契約はグローバル企業の間でしだいに広がっている。サムスン電子は昨年、SKハイニックスと半導体関連の特許共有契約を結んだし、コダックや東芝、IBMやマイクロソフトなどとも一部の部門で特許を共有している。
  • 毎日経済_イ・ヂンミョン記者/ソン・ユリ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2014-02-06 17:17:55