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「シャトー・ムートン・ロスチャイルド」李禹煥が描いたラベルの原画公開

「ワインも芸術も想像力から」 

    • < 李禹煥画伯(右)とジュリアン・デ・ボーマルシェ・ド・ロスチャイルド代表。 >

    偉大なワインと美術が会った。その出会いは必然だったのか。

    ソウル新羅ホテル迎賓館で28日、フランス1等級ボルドーワインの「シャトー・ムートン・ロスチャイルド」のラベルに描かれた李禹煥(イ・ウファン)画伯(80)の原画が初めて公開された。昨年、李禹煥画伯がワイン色の紫色で描いた「点」だけで、白いキャンバスに紫色で描かれた水彩画だ。

    ヨーロッパの伝統金融家のロスチャイルド家の一員であり、シャトー・ムートン・ロスチャイルドの代表であるジュリアン・ド・ボーマルシェ・ド・ロスチャイルド氏はこの日、「李禹煥画伯が昨年、フランスのヴェルサイユで開いた個展を見て大きな感銘を受け、ワインラベルを依頼した」とし、 「存在感を表わしながらも空間と調和を成して、瞑想と節制の美学が圧巻だった」と説明した。

    今まで、世界的なワインのラベルを描いた韓国作家はいなかった。李禹煥以外にも、パブロ・ピカソ、サルバドール・ダリ、アンディ・ウォーホル、ジェフ・クーンズなどの世界的な巨匠がシャトー・ムートン・ロスチャイルドのラベルに画家として参与した。ワイン愛好家の李禹煥もこの出会いに大きな意味を付与した。 「高校の時から聖書を読みながら、ワインに興味を持つ。1971年、パリに初めて行ってワインに慣れ親しんだ。今はワインなしで食事することはできない状況に至っています」。

    李禹煥は、他にもワインラベルを描いてほしいという要請はあったが、シャトー・ムートン・ロスチャイルドからの連絡を待っていたと告白した。 「アニッシュ・カプーア (Anish Kapoor)などの友人がワインラベルを描くのを見て、私も機会がきたらと思いました。すべてのことは望んでいればいいのか、偶然にも2013年に描くよことになって光栄ですよね」。

    巨匠が考えているシャトー・ムートン・ロスチャイルドのイメージは成熟した貴婦人だ。派手でありながらも高貴な味を出す、ある夢とか想像力とかエロチックな面を持っているというわけだ。 「2013年シャトー・ムートン・ロスチャイルドはチェリーやコーヒーあるいはシガーのような感じがあとをひき、たいへん芳醇でありながら珍しい印象を与えます。2013年だから2年しかたたない若いワインだけど、中心的な味を持っていますね」。

    ワインと芸術の出会いは必然というのが李禹煥の論理だ。

    「ブドウの木は40~50年ほどになると根は10メートルほどになるでしょう。10メートルの地層に降りて行けば、10万年前の時間に出会える。地の力を吸い取るのがブドウです。恐ろしく神秘的な木ですね。自然の偉大さを長い時間吸いこんで、人間の知恵で熟成させたものがワインなんです。芸術も自然の材料を使用して、現実を超えて想像力の世界に届きます。自然の材料を使用して人間の魂を鳴らすという点が、ワインと芸術の共通点です」。

    昨年の夏、ジュリアン・デ・ボーマルシェ・ド・ロスチャイルドがパリ所在の李禹煥の作業室を訪問した時には、李禹煥のオレンジの作品がラベルに使われる予定だった。終盤になって紫色に変わったのは、作家の苦心のためだった。最近の贋作騒動と関連した作家は、「それには一切答えない。弁護士と相談してください」と言い切った。
  • 毎日経済_イ・ヒャンヒ記者/写真=キム・ジェフン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-01-28 17:03:22