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「私たち結婚しました」10年目バラエティの危機、答えは「真正性」

    MBC『私たち結婚しました』が再び廃止説に包まれた。10年と言う長い間駆け抜けてきただけに危機がないわけはないが、低調な視聴率とともに周期的に浮上する廃止説は『私たち結婚しました』の暗澹たる未来を現実的に見せている。10年間共感することが難しい真正性のないロマンスと、分かりきったパターンで一貫した『私たち結婚しました』は以前のように視聴者の気持ちを振り返らせることが出来ずにいる。

    2008年に初放送された『私たち結婚しました』は仮想結婚プログラムの元祖として放送当時数多くの話題を集めた。破格的で新鮮な素材から来る面白さだけでなく、多様なカラーを持ったカップルを見る面白さもあった。これにより『私たち結婚しました』は特別なフォーマット変更なしに10年の時間を駆け抜け、代表長寿バラエティ番組となった。

    しかし新鮮味はすぐに慣れてしまうものであり『私たち結婚しました』も例外ではなかった。別名「ロマンスバラエティ」が人気を得るや放送局ごとに男女スターのロマンスを基盤とし、形式だけを少し変えた番組をあふれ出させ、ロマンスバラエティの希少性は光を失った。

    もちろん新鮮味が落ちたからとかたくなだった視聴率が一度に崩れるものではない。しかしこれと相まって番組の真正性論難が提議されながら『私たち結婚しました』が本格的に下降の勢いを見せ始めた。

    これまで『私たち結婚しました』は数多くの出演陣の熱愛説で苦労した。少女時代テヨンと仮想夫婦として出演したお笑いタレントのチョン・ヒョンドンは現在の妻であるハン・ユラ作家と熱愛説が出た後に番組を降板した。当時制作陣側はチョン・ヒョンドンの降板がすでに計画されたものだったと明かしたが、大衆の間では熱愛説によるものだという意見がほとんどだった。

    俳優イ・ジュンと共に出演した女優オ・ヨンソもまたイ・ジャンウと熱愛説に包まれた。当時オ・ヨンソとイ・ジャンウは熱愛説についてはっきりとした立場を明かさず論難となり、結局イ・ジュンはファンカフェを通じてぎこちない気分を見せて降板の道を進んだ。

    この他にもホン・ジョンヒョン、キム・ソウンなど多くの出演陣が熱愛説の対象となり、そのたびに『私たち結婚しました』では相手側がこれに嫉妬する姿を見せてふらふらとやり過ごした。しかし互いに甘い雰囲気を漂わせて視聴者にときめきを与えねばならない番組にて、出演陣の熱愛説は番組の流れと視聴者の没頭度を粉々にした。

    台本論難もまた同じだ。一時は視聴者の間で『私たち結婚しました』の出演者たちが台本を読んで演技しているという主張が提議されたりもしたが、制作陣側はこれを強く否定した。昨年の記者懇談会の席にてホ・ハンPDは「出演者の行動を指定する文書は存在しない。撮影現場を統制するキューシートだけが存在するのみ」だと釈明した。

    しかし台本論難にて重要なことは単に台本の有無だけではない。『私たち結婚しました』には数多くのカップルが登場したが、彼らの姿は日々同じものだった。新居の居間で奇妙な雰囲気を漂わせたり、海外に新婚旅行に向かい、各自の両親に互いを紹介するなど、繰り返される内容は台本論難を起こす火種となった。これは各カップルの個性さえもなくし陳腐な雰囲気だけを残し、人為的で退屈なロマンスを我慢してみる視聴者はさほど多くなかった。

    こうして面白さと真正性どちらも失った『私たち結婚しました』は3~4%台の低調な視聴率を維持して苦戦から抜け出せずにいる。それにもよらず番組を守ろうとする制作陣たちの意志は硬い。これまで主に歌手と俳優をキャスティングしていた制作陣は最近チョ・セホ、イ・グクジュ、チャン・ドヨンなどのお笑いタレントを投入して「笑い」に焦点を合わせるなど、それなりの変化を試みている。

    しかしこれは暫しの話題性には効果があるかもしれないが、番組の根本的な問題は解決できない。むしろロマンスと笑い二兎をどちらも逃し番組のカラーを完全に失う危険もある。改編を前に慎重な論議を進行中だという『私たち結婚しました』が真正性という回答を見つけて再跳躍に成功するのか期待してみたい。
  • シックニュース キム・ダウン記者 / 写真=MBC | (C) mk.co.kr | 入力 2017-04-14 08:23:00