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直球勝負イ・スンファン、元大統領を風刺した曲「金の神」を発表

    いくら世の中が変わったとはいえ、こんなに露骨に突きつけてもいいのかと思う人は多いのでないだろうか。

    一方で痛快であっても相手が相手だから、一方では背筋も凍る。

    そんな意味で歌手イ・スンファンの度胸は改めて目立っている。

    もちろん、そこまでして得るものは何かという疑問を抱く人も少なくない。

    しかし重要なのは凍てつくような権力でも、すでに衰えた廃族でも、彼らに言いたいことがある場合は当然言わなければならないということ、それが特に芸術をする人々の使命であることをイ・スンファンが再び悟らせてくれるようだ。

    世の中がすべて知っているように、イ・スンファンが新たに発表した『金の神』は元大統領MBを辛辣に風刺した曲だ。

    かといって名前を直接的に言及しているのではない。

    ミュージックビデオの末尾に出てくる「この歌をカッカに奉献します」という表現がすべてだ。

    また、「閣下」ではなく「カッカ」と遠まわしに言っているのだから、特定の人の名誉毀損を心配する必要はないようだ。

    しかし、歌の歌詞全体に流れるストーリーと社会部記者チュ・ジンウが主演で登場したミュージックビデオを見れば、世界の誰もが誰の話をしているのかがわかる曲だ。

    案の定、ある日世界にぽんと投げこまれた曲は激しい波紋となり広がっている。

    長い年月を押さえ込まれて生きてきた大半の多くの人たちにはぴりっとした痛快さを与えているが、世界の変化が恐ろしい一部の人々にとってはまさには拒否感を抱く不快な話題となる。

    歌手イ・スンファンを止められない正義の表象として見る勢力と、不穏な積弊歌手として見る勢力が依然として存在し、彼らの間の気力の戦いも相変わらずだという話だ。

    同じ曲『金の神』が地上波3局のうちKBSとSBSの放送審議は通過し、MBCで放送許可が下りなかったことも同じ流れだという指摘もある。

    しかし、イ・スンファンはものともしない。むしろ意図したことのように戸惑うこともなく堂々としている。

    ものすごく力を入れて金をかけて作ったこの曲を、昨年のろうそく集会当時に発表した国民慰労ソング『道端に捨てられる』と同様に誰でも聞くことができるように無料で音源を公開して、直接歌えるように伴奏音源まで配布している。

    歌を発表する前に弁護士の助言を受けながら「曲をひとつ作るためにここまでしなければならないのか」と後悔の念も覚えたというイ・スンファン。世界の正義と自由を歌いたいという彼に『金の神』はまた別の創作の出発点なのではないか。

    再び「歌手イ・スンファン」の姿で戻ってきたとしても、またはより強力な闘士となろうとも。
  • 毎日経済 Citylife 第595号 | (C) mk.co.kr | 入力 2017-09-10 09:00:00