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「アイドルは28歳で引退」、「トランスジェンダーは女性ではない」芸能界で繰り返される言葉の暴力

    「(アイドルにとって)28歳であれば引退する年齢」、「私はトランスジェンダーは女性だとは考えません」

    個人の考えを表現することはどこまで自由だろうか。オーディション番組やSNSなどを通じて、相手を評価したりディス(disrespectの略)る事例が頻繁に発生している。

    YGエンターテイメント代表ヤン・ヒョンソクは最近、JTBC『MIX NINE』オーディション進行過程にて練習生キム・ソリに鋭い批判を飛ばした。過去にココソリというグループで活動していたキム・ソリにヤン・ヒョンソクは「28歳であればアイドルをするには年が高くないか。引退する年齢ではないか。これまで何をしていたのか」と尋ねた。これにキム・ソリは「私はこれからが始まりだ。練習生生活を長くし、昨年ココソリというグループでアルバムを出した」と答えた。

    これにヤン・ヒョンソクは「ココソリは1集を出して駄目になったでしょう?うまくいくことはないのにやることは多い」と指摘した。それでもキム・ソリは自分が準備した歌を終え、続くインタビューにて涙を流して悔しさを吐露した。

    もちろんオーディション末尾にヤン・ヒョンソクがキム・ソリに慰労の言葉をかけ、後にキム・ソリのもとを直接訪ねたりもしたが、そういった行動が大衆の公憤を冷ますには不十分だった。幸いにも溢れる激励の中でキム・ソリは話題の参加者となり、『MIX NINE』女性参加者中オンライン投票3位となった。

    ヤン・ヒョンソクのこうした態度は「手厳しい忠告や毒舌も薬になる」を基本前提として背負うオーディション番組で発生する言葉の暴力の典型的な事例と言える。

    個人や集団に向かう無差別な言葉の暴力はSNSを通じてより頻繁に起きている。最近、アイドル練習生ハン・ソヒは自身がフェミニストだと明かしてSNS活動を開始した。その後「トランスジェンダーは女性だと考えない。生物学的にも女性と考えない。女性たちの女性像を彼らが決めた『女性らしさ』という枠の中に閉じ込め、彼らだけの解釈で表現することで本当の女性たちが見たときに不慣れさだけを作ると考える」という文を掲載した。

    トランスジェンダーに向かう非難の矢は自然とトランスジェンダー芸能人ハリスにまで向かった。ハリスもSNSを通じて深いな心境を表したが、ハン・ソヒはこれに屈せず続けて自分の主張をSNSに載せた。くわえてSNSでショッピングモール後援費用を集めて問題が生じるや、後援費用を返す問題まで起こした。

    こうした言葉の暴力の事例と関連し、法務法人ジュハンのホン・スンフン弁護士は「侮辱とは他の人の社会的評価を落とすだけの抽象的な判断や軽蔑した感情を表現することだ。法院は発言した人と被害者の関係、発言をすることになった経緯と発言の回数、発言の意味と全体的な脈略、発言をした場所と発言前後の状況などを総合し判断する」とし「相手の人格的価値に対する社会的評価を落とすだけのものでなければ、多少無礼な方法で表現した場合でも侮辱罪とまで処罰されない」と説明した。

    また「被害者と対面していない場合でも侮辱罪が成立する可能性がある。したがってオンライン掲示板またはSNSにて他人の社会的評価を引き落とすだけの発言をした場合にも侮辱罪で処罰される可能性があるため注意せねばならない」と伝えた。

    最後に「芸能界で誇張された感情表現が流行のように広まっている。しかし、他人に対する自分の軽蔑的な感情を表現することが度を過ぎる場合、侮辱罪として処罰される余地がある。これにより被害者が負うことになる精神的苦痛まで考慮すれば、特に注意する必要が大きい」と指摘した。
  • MBNスター ペク・ユンヒ記者 / 写真=ハン・ソヒSNS、MBNスターDB | (C) mk.co.kr | 入力 2017-11-22 13:44:06