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北に行く原油、90%止める…国連、新しい対北決議案採決

  • 国際社会は北韓に対する油類の供給をさらに締め付けるなど、各種の経済制裁を強化する。国連安全保障理事会は22日(現地時間)、米国主導で整えられた新しい対北制裁決議案を上程して票決を試みた。米国は今回の決議案の通過のために長いあいだ中国と水面下の協議を進めており、かなり意見の接近を成し遂げたと伝えられた。

    AFPとロイター通信によると、新しい決議案には北韓に対する石油精製品の供給量を、年間200万バレルから50万バレルに減らす内容が盛り込まれた。

    北韓はすでに第6次の核実験に対する代価として、年間の石油精製品の供給量が450万バレルから200万バレルに減った状態だ。北韓が最も敏感な部分である原油に対しては、現在の供給量を維持する水準である年間400万バレルに上限を設定したものと伝えられた。新しい制裁決議案はまた、外貨稼ぎのために海外に派遣された北韓の労働者を、12ヶ月以内にすべて帰国させなければならないという内容も含んでいる。産業機械や輸送機器、産業用金属などに対する対北輸出を停止し、北韓人人物19人を制裁リストに追加登録する内容も含まれた。

    米国は先週、新しい制裁決議案の草案を作成して中国に伝え、協力を求めたことが分かった。対北制裁に消極的な態度を見せてきた中国は、安保理の制裁決議案の採択の鍵を握っているからだ。安保理で決議案が採択されるためには、米・中・露・仏・英など5ヶ国の常任理事国が満場一致で承認した中で、15ヶ国の常任・非常任理事国のうち9ヶ国以上が同意しなければならない。

    ワシントンの外交筋によると、北韓に致命的な圧迫になりうる原油供給を制限しなかったが、石油精製品の供給を大規模に制限することにより、原油供給を縮小したことに次ぐ効果が期待される。現在、北韓の唯一の石油精製施設は設備の老朽化で正常な稼働がむつかしく、原油が供給されるだけでは十分な石油精製品の生産は不可能だという説明だ。

    北韓はすでに去る9月に採択された制裁決議2375号によって、石油精製品の供給量がこれまでの450万バレルから200万バレルに縮小された状態だが、これを再び50万バレルに減らすと、当初の供給量に比べて90%近く減少するわけだ。海外に派遣された北韓労働者を1年以内にすべて送還するように措置したことも、北韓の資金源を圧迫する効果が予想される。北韓の海外派遣労働者らは、北韓の「外貨稼ぎ」に多大な貢献を行うことが知られている。

    ただし実質的に北韓に原油と石油精製品を供給する中国が、これをどのように積極的に実行するかが変数だ。中国の北韓に対する原油および石油製品の供給量の統計を信頼することは難しいとの指摘もある。あるいはまた、北韓の労働者の相当数を雇用しているロシアが制裁決議案をどこまで忠実に履行するかどうかも疑問だ。

    今回の安保理の対北制裁決議案の推進は米国と中国の間の水面下の妥協があったから可能だった。
  • 毎日経済_ワシントン=イ・ジンミョン特派員 | (C) mk.co.kr | 入力 2017-12-22 17:15:22