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「インボサ」…米国で臨床3相に突入

コーロンティッシュジン社の変形性関節症治療薬 

    • コーロングループ イ・ウンヨル会長



    コーロンティシュジン(Kolon TissueGene)社が開発した世界初の変形性関節症の治療薬「Invossa(インボサ)」は、米国で本格的な第3相試験に入る。コーロンティシュジンは6日、米国食品医薬品局(FDA)から臨床試料の使用許可(CMC承認)を得て、米国での臨床3相試験に着手できることになったと明らかにした。インボサの臨床3相試験は約1020人の患者を対象に、米国内の臨床機関50カ所で行われる。

    CMCとは臨床試験や商業用に生産された医薬品が、cGMP(FDAの定める優秀医薬品製造・品質管理基準)の規定に適合するように製造されたということを証明する資料だ。コーロンティシュジンは2015年5月、インボサの臨床3相の計画に対する承認を受け、FDAが提示した基準にしたがって臨床試料の使用許可を受けるためのプロセスを進めてきた。

    インボサは世界初で開発された骨関節炎の治療薬で、人の正常な同種軟骨細胞と細胞分化を促進する成長因子の細胞を膝関節腔に注射する薬だ。昨年7月に食品医薬品安全処から新薬品目許可を受け、11月から販売を始めて7ヶ月めで処方件数1000件を突破するなど、市場に正常に安着したという評価を受けている。 6月の1カ月間だけで香港やマカオ、モンゴル、アラブ首長国連邦(UAE)とサウジアラビアなどと輸出協議を終えるなど、グローバル市場の関心も高い。

    コーロンティシュジン社の前身はコーロングループのイ・ウンヨル会長が1999年に米国に設立したティシュジン(TissueGene)社だ。

    イ・ウンヨル会長は新薬開発の初期から世界市場攻略を念頭に置いて、将来の事業として育成するための支援を惜しまなかった。 2000年にはティシュジンアジア(現コーロン生命科学)を設立し、2001年から米国と韓国で同時に臨床を進めるなど、研究陣がインボサの開発に邁進できるように促した。 18年にわたるこイ会長の根気のおかげで昨年、食薬処の品目許可という結実を結び、今では世界最大のバイオ医薬品市場である米国での臨床3相に進入し、「品目許可」を目前にすることになった。

    何よりも今回のグローバル第3相試験では、インボサが世界初の「根本治療薬(DMOAD)」だと認められるかどうかを評価する重要な分岐点だという点で注目される。

    DMOADとは関節組織の構造的改善または疾患の進行抑制を通じて臨床症状を改善(痛みの緩和、機能性の改善)する、根本的な変形性関節症の治療薬を意味する。現在までに骨関節炎を根本的に治療できると認められた治療法はない。インボサもまた、痛みの軽減と機能性の改善などが認められたが、根本的な症状を改善できる臨床試験の結果を出せなかった。

    コーロンティシュジンのイ・ボムソプ代表は、「今回の米国の臨床ではインボサの根本治療効果を証明できるように設計された」とし、「臨床試験が順調に進行できるように最善を尽くし、アジアはもちろんアメリカなど全世界の骨関節炎患者に治療薬を供給したい」と述べた。
  • 毎日経済_シン・チャノク記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2018-07-06 17:28:49