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次世代太陽電池の寿命短縮の問題を解明

GISTイ・グァンヒ教授研究チーム 

    • < GISTイ・グァンヒ教授[写真提供=韓国研究財団] >

    国内の研究チームが、次世代太陽電池として注目されているペロブスカイト(perovskite)太陽電池素子の寿命問題の原因を究明し、寿命の長い太陽電池を開発することに成功した。

    有・無機複合ペロブスカイト太陽電池は、簡単な素子作製工程とエネルギー変換効率が20%を超える高い素子性能で次世代太陽電池として注目されている。このような利点にもかかわらず、寿命が短く商用化に障害となってきた。

    太陽電池の光活性層として使用されるペロブスカイト材料は、有機物と金属基盤のプラスイオン、ハロゲン化合物(halide)マイナスイオンが結合されて、イオン性ペロブスカイト結晶球を形成する。

    結晶が作られる過程で、結晶構造に関与できなかったイオンが結晶構造の間に残ることになる。このうちハロゲン化合物マイナスイオンの場合、ペロブスカイト以外の層に自由に動き回りながら拡散される。この時、電極面の腐食などが発生しながら、素子の性能が低下する問題が発生する。

    光州科学技術院イ・グァンヒ教授研究チームは、有・無機複合ペロブスカイト層が形成される時に発生するハロゲン化合物マイナスイオンによって素子の効率が低下し、寿命が短くなることがあるということを究明した。

    研究チームは、この問題を解決するために、ハロゲン化合物マイナスイオンを化学的に中和させられる機能層を素子に導入した。ハロゲン化合物マイナスイオンと反対の極性である「プラスイオン」を利用し、ハロゲン化合物マイナスイオンの電荷状態を化学的に中和させる方法だ。研究成果は、環境科学分野の最高権威学術誌である『エネルギー・アンド・エンバロメント・サイエンス(Energe&Environmental Science)』4月14日に掲載された。

    イ・グァンヒ教授は、「ペロブスカイト太陽電池の効率低下の原因を明らかにして、これを化学的中和法で解決し、寿命を1年以上延長することができた」とし、「ペロブスカイト太陽電池の使用化において重要な転換点になると期待する」と研究意義を明らかにした。
  • 毎日経済 イ・ヨンドク記者 / 写真提供=韓国研究財団 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-05-27 15:17:49