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テクノロジー > 健康・医学

筋肉疾患の治療剤開発の糸口をつかんだ韓国研究チーム

ソウル大学コン・ヨンユン教授研究チーム 

    国内の研究チームが、成体筋肉幹細胞の形成過程を世界で初めて究明した。今後、筋肉疾患に関連する治療剤の開発に寄与するものと期待される。

    私たちの体を構成する各臓器は、幹細胞から必要な細胞が絶えず供給される。幹細胞が維持できなかったり、必要な細胞に分化できなければ、臓器に致命的損傷が起こる。筋肉再生を担当する成体筋肉幹細胞の場合、具体的に、いつ、どのように分化および維持されるかについては知られたことがほとんどなかった。

    ソウル大学自然学部コン・ヨンユン教授研究チームは、思春期に集中的に筋肉が発達することに着眼して、この時期に成体筋肉幹細胞の形成が起こるという仮説を立てて研究を進めた。研究チームは、成熟していない筋肉幹細胞を持つマウスの皮下に性ホルモンを注射し、筋肉幹細胞の変化を観察した。実験の結果、性ホルモンが筋肉幹細胞内の信号を活性化させ、未成熟筋肉幹細胞を成体筋肉幹細胞に変化させることが確認できた。性ホルモンにより筋肉幹細胞が成長したということだ。このように形成された幹細胞は一生維持され、筋肉が損傷したり病気が生じた時に、筋肉再生の助けになる。

    研究チームは、これまで知られていなかった筋肉幹細胞やホルモンの新たなつながりを発見したと明らかにした。研究結果は、国際学術誌『ネイチャーセルバイオロジー(Nature Cell Biology)』オンライン版に23日、掲載された。コン教授は、「今回の研究を通じて、筋肉幹細胞の形成についての新しいメカニズムを提示することで、筋肉消失および筋ジストロフィー(筋肉が徐々に弱まる病気)のような筋肉疾患に対する治療法の開発の可能性を高めた」と研究意義を説明した。
  • 毎日経済 イ・ヨンウク記者 / 写真=photopark.com | (C) mk.co.kr | 入力 2016-09-03 16:06:44