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疲労やめまいを誘発する低血圧…適正体重の維持と血圧の常時チェックが必要

    低血圧は、めまい、無気力症などにつながる。江北三星病院のキム・ビョンジン循環器内科教授は「低血圧の患者は自宅で血圧を着実にモニタリングし、無理なダイエットは避けなければならない。水分や塩分も十分に摂取する必要がある」と説明する。

    昨年に低血圧で病院を訪れた人は2万9249人で、前年度に比べて18%増加した。特に7月と8月に患者が最も多かった。夏場に近づくほど血圧に関心を払わなければならない理由だ。

    低血圧は文字通り、血圧が低い状態を指す。収縮期血圧が120㎜Hg未満、拡張期血圧が80㎜Hg未満ならば、通常の血圧にも関わらず2つの数値がそれぞれ90、60よりも低い場合は低血圧だ。低血圧を起こす原因は、血液の減少、心臓疾患、妊娠など多様だ。うつ病の治療薬やバイアグラなど、いくつかの薬物の副作用で低血圧が現れることもある。

    冬より汗を流して血管が拡張される夏に発症率が高く、若い世代よりは60代以上の年齢層に患者が多い。1つ注意すべき点は、血圧が低いといって無条件的に治療を受ける必要はないという事実だ。1人1人生まれ持った血圧は違う。先天的に血圧が低い方であるのならば心配しなくても良い。ただし、通常の血圧が正常値であったにも関わらず低下した場合は、診療を受ける必要がある。

    低血圧の患者が経験する代表的な症状はめまいだ。体に血液が十分に供給されないために現れる。ひどいときは倒れる場合もある。キム教授は「高齢低血圧患者は若い患者よりもめまいが原因で倒れる確率が高く、倒れながら骨折をすることもあるため特に注意が必要だ」と呼びかける。この他にも頭痛、呼吸困難、疲労、無気力、冷え症などを伴うことがある。

    低血圧は原因に応じて起立性低血圧、食後低血圧などに分けられる。起立性低血圧は横になっている時よりも立っている時に収縮期血圧が20㎜Hg以上低いか、拡張期血圧が10㎜Hg以上低くなる現象だ。座っていて立ち上がるとき、目の前が真っ暗でめまいがするならば起立性低血圧を疑ってみなければならない。食後低血圧は食事のあと、血液が消化器系に集まって脳への血液が減少することでめまいが現れる現象だ。

    低血圧を治療するための最良の方法は、生活習慣の改善だ。血圧が低い方であるならば無理なダイエットは避け、体重を適切に維持する必要がある。塩分や水分も適切に摂取しなければならない。神経が鋭敏になる状況は避け、ストレスを最大限に受けないようにする努力も必要だ。急な姿勢変換も避けなければならない。横になっていて起こる時は、しばらく座ったあとに起きるなど、ゆっくりと姿勢を変えることが重要だ。

    普段から自宅で定期的に血圧を測り、着実にモニタリングすることも効果的だ。病院で血圧を測定すると、しっかりとした数値が出ない可能性がある。普段は血圧が正常なのにも関わらず、看護師や医師が血圧を測定する時だけ高く出る現象を「白衣高血圧」というのだが、10人のうち1~2人が経験する。逆に普段の血圧は高いが、病院では正常に測定される場合もある。「仮面高血圧」と呼ばれるこのような症状も10人のうち1~2人に現れる。このように病院で測る血圧は正確でない可能性があり、誤った治療につながる可能性がある。したがって、自宅で同じ時間帯に着実に血圧を測定して正確な血圧を把握し、体の状態に合わせて対処しなければならない。キム教授は「血圧を測る30分前にはお酒やコーヒーを飲まないようにする。楽に5分以上休んだあとに測定することで、正確な結果が出てくる」と付け加えた。
  • 毎経エコノミー キム・キジン記者 / 写真=ユン・クァンシク記者 | 入力 2017-07-10 09:57:00