記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
テクノロジー > IT・科学

韓国の「アニメオタク」の科学青年、ネイチャーに論文掲載

  • ■ ハン・ジェフンKIST次世代半導体研究所光素材研究チーム研究員

    「学生時代、学校や塾で押し付ける勉強をせずに、あれこれ関心を持ってみた経験が今の私を可能にしたようです。さまざまな分野への関心や経験が、新しいことに挑戦して成功できる原動力となったのです。光学分野の有力学術誌であるネイチャーフォトニクス(Nature Photonics)に掲載された研究成果も、教授が提示した研究テーマに満足せず、応用して新しいものを探す過程で成し遂げたのです」

    韓国科学技術研究院(KIST)次世代半導体研究所光素材研究チームのハン・ジェフン研究員(29才・写真)は最近、毎日経済新聞とのインタビューで、好きな分野でやりたいことをしてみたところ、自然に良い結果が出たと強調した。

    ハン研究員が日本の東京大学博士課程に在籍中に書いた光学関連の論文(「高効率と電力のハイブリッド型化合物半導体Si MOS型光変調器/Efficient low-loss InGaAsP/Si hybrid MOS optical modulator)が世界の有力学術誌「ネイチャー」の光学分野のジャーナルである「フォトニクス」8月号(ホームページ7月24日)に掲載された。

    ネイチャーフォトニクスは、被引用頻度を通じてジャーナルのレベルを示すインパクトファクター(IF)が37.852(上位1%以内)で、ほかの著名学術誌「サイエンス」(37.205)よりも高く、光学分野で世界のトップジャーナルに数えられる。

    ハン研究員は学生時代にコンピュータ塾に通ったことをのぞいて、英語や数学などの補修塾に通わずに東京大学の全額奨学生として選抜された事実が、2006年末に毎日経済新聞の報道を通じて知られて関心を集めた。

    毎日経済新聞と11年ぶりに再びインタビューを持った彼は、当時のように好奇心の強い、科学青年の姿そのままのように見えた。幼い頃はおもちゃのブロックゲームやサイエンスボックスを組み立てることが好きだった彼は、小学校5年生の頃にコンピュータプログラミングに陥って、コンピュータプログラミング大会の情報オリンピアードに毎年参加して高校1年の時に入賞した。中学生の時は日本の漫画・アニメにはまった「オタク」だった。漫画とアニメに対する関心から日本語を独学し、日本留学の夢を成し遂げた。彼は日韓理工系学部留学生の奨学金を受けて、東京大学の全額奨学生として入学した。学士・修士を終えて3月に博士号(電子工学)を取得した。

    修・博士課程9年の間にも、学内・外の奨学金を受けた。オーケストラサークル活動も行い、日本各地を旅して日本文化を全身で体験したりするなど、「みちくさ」にも熱中した。学業を終えて帰国し、現在はKISTで兵役特例の専門研究要員として勤務している。

    ハン研究員はネイチャーフォトニクスに掲載された論文について「最近、モノのインターネットやアルファGOのような人工知能などが浮き彫りになり、処理するデータ量が多くなったことから、消費電力を削減してより迅速かつ効率的にコンピューティングするのが工学分野の主要な問題」だとし、「既存のシリコンフォトニクスのような光通信技術は、消費電力が大きく効率が良くなかったので、これを改善したデバイスを開発した」と紹介した。

    彼は学生時代に英才高を志願して落ちた後、一般高校に進学した。国内で英才高校や特別目的高校などに対する進学熱が高いことと関連しては、「これまでよりも進学競争がさらに激化したようで、科学高校に進学しても数年後には科学的関心をしながらかかる場合が多く見た」とし「学生自らが関心あり、本当にやりたいことができるように家庭と社会が見守ってくれて支えてくれればいいんじゃないかと思う」と語った。

    今後の計画について研究員は、「光通信をはじめとする将来のコンピューティングをより速く効率的にすることができるデバイスを開発する研究分野がKISTの代表的な研究課題」だとし、「自律性が保障されている現在の研究環境で、より良い研究成果を出したい」と抱負を明らかにした。
  • 每日経済 カン・ボンヂン記者 | 入力 2017-08-03 23:53:30