昨年の秋夕（旧盆）に人気を呼んだ商品の一つが偽ギブスです。怪我をしたふりをして名節（ソルナルと秋夕）に夫の実家に行けない言い訳を作ったり、ギブスをしたまま夫の実家に行って家事をしない用途で使われる商品です。

在庫を多く準備できなかったオンラインショッピングモールは在庫切れの状態になるなど、普段よりも2倍以上販売が増えましたが、あまりにも宣伝を多くしたため、高齢の姑も偽ギブスがあるということを聞き、嫁のギブスをにらむことになったと言います。不本意ながら、本当に腕や足を痛めてギブスをしている人だけが悔しい思いをしたのではないでしょうか。

偽のギブスだけでなく、青白く見せて病気のふりをする化粧法にも関心を傾けたりすることも、名節ごとに山のように増える家事から脱しようとする苦肉の策なのでしょう。ソルナル（旧正月）になるとやってくる連休は嬉しいものの、立場が上の人に会うのが怖い人もかなり多いはずです。勉強にはあまり興味がないのに、会う人みんなからどの大学に行くのかと聞かれるのが嫌な高3受験生、結婚する年齢を超えた未婚女性、大学を卒業しても親に頼って生きる30代の無職の人などもソルナルが必ずしも嬉しいものではないでしょう。

しかし、ソルナルが怖い人はやはり嫁でしょう。名節の時のストレスもすごいですが、そのようなストレスを受けるという考えが原因で名節の半月前から頭が痛くなる人も多いそうです。嫁の中でも家族の多い家の長男の嫁、家族が多いものの家で唯一の嫁、義理の姉妹が多い家の嫁、保守的な農村の家の嫁はそれこそたまらないでしょう。

特にきちんと祭祀を行う宗家（本家）では、睡眠もまともにとれない状況に処したりします。このように名節に訪ねてくるストレスと家族たちの葛藤を名節症候群と呼びます。

名節症候群の症状は、名節の前にヒステリーになり始めたり、めまい、頭痛、消化不良、腹痛、動悸、疲労感、腰のディスク、関節炎などの様々な形で表れます。家事が少なくても他の嫁が高級服やバッグで装飾して登場したときの相対的な剥奪感、夫の両親が特定の兄弟を好むときに現れる悔しい心情が精神病に発展することもあります。

兄弟が多い家では、家事を分けて仲良く過ごせば笑いの花が満開になるでしょうが、いずれかの人が怠慢だったり、大人にプレゼント攻勢でアピールするようなときには、名節症候群が発生して兄弟間の葛藤と夫婦喧嘩が勃発します。

名節症候群は嫁に多く表れますが、夫や子供たちも直接的または間接的な被害者になります。母のイライラが夫や子供たちに伝染するのです。

結婚したばかりの新妻がつらい名節を過ごすなら、秋夕が終わるとソルナルが心配になり、さらに翌年の秋夕が怖くなるなど、1年を通して名節への強迫観念から抜け出せない場合もあるそうです。こうなると、若い層では名節を避けるために旅行に行ってしまう場合も生じます。妻が名節に夫の両親に会おうとせず、両親と妻の間に挟まれた夫が正接症候群を経験したり、子どもに頼って暮らしている姑が名節症候群に悩まされる事例もしばしば見られるそうです。

少し変わったケースではありますが、ポケモンなどを収集する趣味がある叔父たちは、名節に訪ねてくる甥のせいで名節症候群を経験するそうです。名節に尋ねてきた甥がコレクションを持って遊んで壊したり、家に持って帰りたいなどと我儘をいいながら泣いたら本当に困ってしまいます。幼い甥に、それくらいあげれないのかと姉や親が目くばせをしてくれば、死にそうになるでしょう。せっかくセットを合わせて揃えたのに、多いのだから甥に一つくらいあげれないのかと言われたらはらわたが煮えくり返ることでしょう。

名節症候群から早く立ち直る方法ベスト10

1. 何もせずにごろりと横になる
2. お酒をたくさん飲んで忘れている
3. 夫にプレゼントを強要する
4. 友達に会って、悔しかった事などを打ち明ける
5. 美容院に行ったり、マッサージを受ける
6. 他人をほめる
7. 自分より状況が悪い人や悲惨な境遇にある人を思い浮かべる
8. やりたいことをノートに書いたり、既にノートに書かれている場合は取り出して読んで必ず成し遂げると決意する
9. 運動をしたり、登山をして汗を流す
10. ちょっと無理をしてでもショッピングをする