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  • Q.
    韓国芸能界の二世タレントについて教えてください。(上)
  • A.
    昨年末、韓国芸能界に「金のスプーン(親の力により有利な立場に立ったり、成功すること)」論争が起きました。俳優チョ・ジェヒョンの娘チョ・ヘジョンが親子で揃ってSBSのバラエティ番組『パパをお願い』に出演した後、演技力の検証もされていない状態でドラマ2本にキャスティングされた上に、MBCドラマ『想像ネコ~僕とポッキルと彼女の話~』でユ・スンホの相手役として主演の座を手に入れたからです。

    演技者の夢を抱いて何度も挑戦したオーディションで落ちたと明らかにしていましたが、父親と一緒にバラエティ番組に出てくる前までにキャスティングされた役はOCNドラマ『神のクイズ』で端役を演じたのがすべてだったのですから、父親の七光りでドラマの配役を引き受けたという非難を聞くだけのことはありました。

    特にチョ・ジェヒョンが普段からアイドル歌手やモデルを映画やドラマの主演にキャスティングすることを強く批判してきたため、「我田引水」だという非難も加えられました。この論議でバラエティ番組『パパをお願い』が実質、芸能人を志望する子どもの認知度を高める「私の娘をお願い」になっているという批判も提起されました。芸能界の世襲を煽るバラエティだという指摘も出ています。

    『パパをお願い』に出演した出演者や制作陣はそのような意図はないと否定しましたが、広告を撮って、ドラマにキャスティングもされたのですから、結果的には「娘をお願い」になったようなものでした。

    いろいろな議論がされて、作品で報いると伝えましたが、ぎこちない演技で酷評ばかりされてしまいました。考えてみると、チョ・ジェヒョンも新人時代にはオーディションを受けても「君は俳優ではなく、別のことをするべきだ」という酷評を聞いたそうなので、持って生まれた才能ではなく、努力をしなければならない点も親子が似ている部分なのかもしれません。

    芸能人の子供の芸能界進出はこのように簡単に見えても、一方ではすごくプレッシャーを受けるものです。実力が裏付けされていない場合、親の力で芸能人になったという皮肉をされがちですね。このため、一部では芸能人の子供の芸能界進出は「毒杯を飲むもの」とも言われます。

    芸能界に進出した芸能人の子供たちは、昔から存在していました。俳優トッコ・ソン家は三代が演技者の生活を続けています。トッコ・ソンの本名はチョン・ウォンユンで、チョン氏なのですが、息子や孫もトッコ氏を使っています。

    このように、子供たちが芸能界に進出しても、2000年代以前には「金のスプーン」云々する特恵の是非は問われず、むしろ歓迎する雰囲気でした。子供を芸能人にする親もあまりいないうえに、親の後を継いで俳優や歌手の夢を育てる子供たちも多くありませんでした。

    芸能人がお金もよく稼げて、社会的な地位も高くなってから、芸能人の相続議論も起き始めたのです。とにかく、次の韓国芸能界の2世タレントのリストを見れば分かりますが、親の後を継いで、芸能界に飛び込んた人は、それほど多くありません。

    親(職業 / 父 or 母)→子ども(職業 / 息子 or 娘)→孫(職業)
    - キョン・ミリ(俳優 / 母)→イ・ユビ(俳優 / 娘)
    - コ・ボクス(歌手 / 父)/ ファン・グムシル(歌手 / 母)→コ・ヨンジュン(歌手 / 息子)
    - キム・ドクス(国楽人 / 父)→スーパーサイズ(キム・ヨンフン、歌手 / 息子)
    - キム・ムセン(俳優 / 父)→キム・ジュヒョク(俳優 / 息子)
    - キム・スンホ(俳優 / 父)→キム・ヒラ(俳優 / 息子)→グムソン(俳優 / 息子)
    - キム・ヨンゴン(俳優 / 父)→ハ・ジョンウ(俳優 / 息子)
    - キム・ウルドン(俳優 / 母)→ソン・イルグク(俳優 / 息子)
    - キム・ジンギュ(俳優 / 父)/ キム・ボヘ(俳優 / 母)→キム・ジナ(俳優 / 娘)、キム・ソンジュン(俳優 / 息子)
    - キム・テウォン(歌手 / 父)→キム・ソヒョン(KRIS LEONE 歌手 / 娘)
    - ナミ(歌手 / 母)→ジョンチョル(歌手 / 息子)
    - ナ・エシム(歌手 / 母)→キム・ヘリム(歌手 / 娘)
    - ナム・ソンフン(俳優 / 父)→ナム・スンミン(俳優 / 息子)
    - トッコ・ソン(俳優 / 父)→トッコ・ヨンジュン(俳優 / 息子)→トッコ・ジュン(俳優 / 息子)
    - パク・グンヒョン(俳優 / 父)→パク・サンフン(ユン・サンフン 歌手 / 息子)
    - パク・ノシク(俳優 / 父)→パク・ジュンギュ(俳優 / 息子)
    - パク・ソヒョン(俳優 / 母)→パク・ギュリ(歌手 / 娘)
    - パク・ジェラン(歌手 / 母)→パク・ソンシン(歌手 / 娘)
    - ペク・ユンシク(俳優 / 父)→ペク・ドビン(俳優 / 息子)
    - ソ・ヨンチュン(コメディアン / 父)→ソ・ヒョンソン(コメディアン / 娘)、ソ・ドンギュン(コメディアン / 息子)
    - ソ・インソク(俳優 / 父)→ソ・ジャンウォン(俳優 / 息子)
    - ソヌヨンニョ(俳優 / 母)→チェ・ヨンジェ(歌手 / 娘)
    - ソン・ドスン(俳優 / 母)→パク・ヒョンジェ(パク・ジュンヒョク 俳優 / 息子)
    - カン・シンソンイル(俳優 / 父)/ オム・エンラン(俳優 / 母)→カン・ソクヒョン(俳優 / 息子)
    - シン・ジュンヒョン(歌手 / 父)/ ミョン・ジョンガン(音楽人 / 母)→シン・デチョル(歌手 / 息子)、シン・ヨンチョル(歌手 / 息子)、シン・ソクチョル(歌手 / 息子)
    - アン・ファヨン(俳優 / 父)→アン・ソンギ(俳優 / 息子)
    - ヨン・ギュジン(俳優 / 父)→ヨン・ジョンフン(俳優 / 息子)
    - ユン・ボンチュン(俳優、映画監督 / 父)→ユン・ソジョン(俳優 / 娘)
    - イ・マンヒ(映画監督 / 父)→イ・ヘヨン(1963生れ 俳優 / 娘)
    - イ・ミジャ(歌手 / 母)、チョン・ジェウン(歌手 / 娘)
    - イ・ヨンハ(俳優 / 父)/ ソヌ・オンスク(俳優 / 母)→イ・サンウォン(俳優 / 息子)
    - イ・イェチュン(俳優 / 父)→イ・ドッカ(俳優 / 息子)→イ・ジヒョン(俳優 / 娘)
    - イム・ドンジン(俳優 / 父)→イム・イェウォン(俳優 / 娘)
    - チャン・ハンソン(俳優 / 父)→キム・ヒョク(俳優 / 息子)
    - チョ・ギョンス(歌手 / 父)→チョ・ソヨン(俳優 / 娘)、チョ・スンウ(俳優 / 息子)
    - チョ・ジェヒョン(俳優 / 父)→チョ・ヘジョン(俳優 / 娘)
    - チョ・ジェフン(俳優 / 父)→チョ・ヒャンギ(モデル / 娘)、チョ・ギップム(モデル / 娘)
    - チョ・ハン(俳優 / 父)→チョ・ヒョンギ(俳優 / 息子)
    - チュ・ソンテ(俳優 / 父)→チュ・ヨンマン(俳優 / 息子)
    - チュ・ホソン(チャン・ヨンギョ、俳優 / 父)→チャン・ソンウォン(俳優 / 息子)、チャン・ナラ(俳優 / 娘)
    - チェ・ムロリョン(俳優 / 父)/ カン・ホシル(俳優 / 母)→チェ・ミンス(俳優 / 息子)
    - チェ・ソンホ(俳優 / 父)→チェ・ドンジュン(俳優 / 息子)
    - チェ・スミン(声優 / 母)→チャ・テヒョン(俳優 / 息子)
    - チェ・ジュボン(俳優 / 父)→チェ・ギュファン(俳優 / 息子)
    - チュ・ソンウン(俳優 / 父)→チュ・サンロク(歌手 / 息子)、チュ・サンミ(俳優 / 娘)
    - テジナ(歌手 / 父)→イル(歌手 / 息子)
    - ペティー・キム(歌手 / 母)→カミラ(歌手 / 娘)
    - ハ・ミョンジュン(俳優 / 父)→ハ・サンウォン(俳優 / 息子)
    - ハ・ジェヨン(俳優 / 父)→ハ・ジュヨン(歌手 / 娘)
    - ホ・ジャンガン(俳優 / 父)→ホ・ギホ(俳優 / 息子)、ホ・ジュンホ(俳優 / 息子)
    - ファン・シネ(俳優 / 母)→イ・ジニ(モデル / 娘)
    - ファン・ヘ(俳優 / 父)/ ペク・ソリ(歌手 / 母)→チョン・ヨンロク(歌手 / 息子)- イ・ミヨン(前妻、俳優)→チョン・ボラム(歌手 / 孫娘)、チョン・ウラム(歌手 / 孫娘)


    上のリストに登場する芸能人の内、芸能人一家として有名な歌手には、チョン・ヨンロクを挙げるべきだと思います。

    1954年生まれで、今や還暦をはるか過ぎたものの、チョン・ヨンロクは韓国歌謡界で元祖アイドルと呼ばれるほどの歌手です。

    父ファン・ヘ(チョン・ホング)は韓国の有名な元老俳優で、母親のペク・ソルヒは韓国戦争中に慰問公演をたくさん行った功労で国家有功者として選定された元老歌手です。3万を超える映画、ビデオテープを収集した映画マニアで、このような趣味を生かして、ビデオレンタル業のフランチャイズを興そうとして潰れてしまい、そのせいで別れた元妻イ・ミヨンさんも俳優です。離婚したため、元義理の弟となったイ・チャンフンはKBSでコメディ大賞まで受賞したコメディアンです。

    2人の娘と2人の息子がおり、長女はT-ARAのメンバーであるチョン・ボラム、次女は3人組ヒップホップガールズグループD-Unitのメンバーであるチョン・ウラム(R.A.M)です。ここまで来れば、本当に芸能人一家と呼ばれるに値しないでしょうか。

    インターネットでチョン・ヨンロクの家族の芸能人を検索すると、このような順序で登場します。

    • < (上から)ボラム、チョン・ヨンフォク、RAM、ペク・ソルヒ、ファン・ヘ >

    元祖アイドル歌手だった父親チョン・ヨンロクが現在のアイドル歌手である娘のボラムの人気に埋もれてしまっているような気もします。

    親の影響に関係なく、自分の道を開拓した芸能人は、次回に紹介します。

    ※ この記事は「韓国芸能界の二世タレントについて教えてください。(中)」へ続きます。