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もっと! コリア (Motto! KOREA)
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  • Q.
    兵役中の給料について教えてください。軍隊で自分のお金も使えますか?
  • A.
    社会服務要員を防衛(パンウィ)と呼んでいた時代がありました。家から通勤するうえに、服務期間も365日なので、現役軍人にとっては羨望と嫉妬の対象でした。

    勤務期間がどうして1年ではなく365日なのかというと、日曜日などの休日などを除いて出勤簿にハンコを押した日が365日であってこそ、転役することができたからです。

    防衛は給料どころか軍服、帽子、軍靴まで自分のお金で買っていました。自分のお金でバスに乗って出勤し、お弁当を持参して通いました。それでも文句は言えませんでした。当時の軍人の服務期間が3年にも及んだからです。

    最近では社会服務要員も現役兵と全く同じように給料を受け取ります。

    招集の日から3カ月までは163,000ウォン
    4カ月から10カ月は176,000ウォン
    11カ月から17カ月は195,000ウォン
    18カ月以上は216,000ウォン

    期間別に二等兵、一等兵、上兵、兵長の報酬が支給されます。そして通勤時の交通費と昼食代(6,000ウォン)も支給されます。

    昨年に比べて9.6%上昇し、今では兵長の月給が20万ウォンを超えたので、使う分だけ受け取ることができるようになったと見るべきでしょか。

    選挙シーズンが訪れるたびに軍人の給料を上げるという公約が登場したりもします。2012年には、ハンナラ党(現自由韓国党)が兵士の給料を40万ウォンに引き上げるという公約を掲げました。もちろんその公約は守られませんでしたが…。

    大統領弾劾により行われることになった今回の大統領選挙でも軍人の給料に関する公約があふれています。現在の最低賃金の15%にしかならない兵士たちの給与を最低賃金の40%以上へと高める、兵士たちの給与を300%引き上げるなどの公約が提示されています。

    ■ 兵士の月給の変化 (単位=ウォン)

    二等兵 600(1970年)→6,600(1990年)→13,200(2000年)→129,400(2015年)
    一等兵 700→7,300→14,500→140,000
    上兵 800→8,200→16,200→154,800
    兵長 900→9,400→48,200→171,400

    このような数字を見ると、面白いことに兵士たちの給料がすごく上がったように見えます。1970年当時はチャジャンミョン(韓国風ジャージャー麺)1杯が100ウォンだったので、二等兵は6杯を、兵長は9杯を食べたら給料が底をつきます。1袋20ウォンのラーメンを買ってきて作っても、兵士たちの給料では食事を解決することが困難です。

    もちろん宿泊は提供されますし、領内で生活をしたらお金を使うことはありませんが、もし扶養家族のいる兵士なら話が変わってきます。実際、韓国が貧しかった時代の1960年代に軍で服務した兵士たちは、少ない給料でも着実に集めて牛を買ったりもしました。

    兵士たちの給料が兵長を基準にして1万ウォンを越えたのは1991年、なんと21年もかかりました。そして、2011年には103,800ウォンへと引き上げられ、ついに10万ウォン時代が開かれました。

    本当に、長年韓国の兵士たちはほんのわずかの給料に感謝しなければなりませんでした。もちろん徴兵制のある国のうち、兵士たちに多くお給料を渡す国が多くないのは事実です。しかし、韓国は特に少ないです。シンガポールは二等兵が39万ウォンほどを受け取り、イスラエル二等兵の月給も31万ウォンほどです。

    話が脇道にそれてしまいましたね。軍隊で自分のお金を使うことができるのかという質問が残っていたのに、まだ答えていませんでした。

    もちろん自分のお金を使うこともできます。給料として受け取った10万ウォンも自分のお金です。面会に来た親や兄弟、友人、恋人がくれたお金と、給料として受け取ったお金を区別することができるでしょうか。すべて同じお金です。もちろん恋人がくれたお金なら、寝るときにも抱いて寝て、もったいなくてPX(軍隊の売店)でお酒を買ってしまうには惜しいので、大事に財布の中に入れておくでしょうが、PXで勤務する兵士にとってはすべて同じお金です。ただし、裕福な家の出身であれば、軍隊でもそれなりの待遇を期待することができます。

    あまり目立ってはいけませんが、適当に飲み物を買ってあげ、久しぶりに外出をした際などには飲み会でも開けば、選任兵が嫌うはずがありません。

    参考までに職業軍人は十分に受け取ります。本人の意思とは関係なく徴集された兵士だけが最低賃金の死角地帯にいるわけです。