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もっと! コリア (Motto! KOREA)
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  • Q.
    韓国の軍隊では猫が飼われていますか?
  • A.
    戦場で大きな役割を担う動物の姿は映画のいいテーマです。現代式の兵器が開発される前は、ゾウ、馬などは今日の戦車の機能をしたこともありました。

    最近でも地雷を探知する軍犬など、動物の使い道は多いです。
    しかし、ペットは少し違います。

    攻撃をして後退する切迫した状況で、うちの子はどこにいるの?と探し回って恥をかくかもしれません。

    そのため、原則的に部隊でペットの飼育は禁止されています。 なぜ「原則的」なのか分かりますよね?「例外のない法則はない」と部隊長が特別に承諾した場合、または行政補給官が連れてきた場合は、猫を飼うことができます。

    行政補給官が猫を連れてきた理由の99%は厨房に出没したネズミを捕まえるためです。

    人が住んでる所には、食べ物が多いため、山に駐屯する部隊にもネズミがよく出入りします。
    追い出さなければ、厨房はもちろん、軍人が寝る生活館にまで飛び込んできます。

    ネズミの罠をしかけたり、目を光らせた兵士がネズミを捕ったりしますが、やはり天敵の猫ほどいい方法はないでしょう。生まれて数か月しか経ってない子猫を連れて行っても、ネズミたちは怖がって姿を現しません。

    悩みの種だったネズミを追い出す立派な(?)手柄を立てた猫は貴重な存在として扱われます。

    何年か前の話ですが、ネズミを捕る猫を見た行政補給官は感心し、部隊員に「猫を殴るのは、僕を殴るようなものだ!」と言い、猫は意気揚々と「ニャーン」と過ごしていたという話も伝えられています。

    記録を見ると、猫と軍隊はかなり親密な関係を維持してきました。
    古代ローマ軍から、近代の海軍も猫を飼ったり、マスコットにした例はいくらでも見つけられます。 西洋では帆船時代から猫を船に乗せています。ネズミが食糧を食べたり、疾病を運ぶほか、船をかじって沈没の危険もあるからです。今もネズミが電線をかじって停電やショートが起きるのを防ぐために猫を船に乗せることが多いそうです。

    ロシアの海軍は、潜水艦にまで猫を乗せていますが、猫が一匹いるだけで乗務員間の争いも減って口調も和らいだからです。一部の心理学者は、いつ死ぬか分からない戦場で愛嬌を振りまく猫は、軍人の情緒を安定させてくれるという主張をすることもあります。

    実際、イラクやアフガニスタンに派遣された米軍兵士たちは、野良猫を連れてきて飼うこともあります。

    1939年11月30日から1940年3月13日まで行われたソ連とフィンランドとの戦争を扱った映画『アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場』を見ると、戦闘に疲れたフィンランド軍の兵士が陣地内に現れた子猫を見つけて食べ物を与えて可愛がるシーンが出てきます。戦争に参加した退役軍人たちは、砲弾が落ちてくるのに、陣地の中に現れた猫を抱いて恐怖心を取り除いたと、当時を述懐しました。

    • 映画『アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場』のキャプチャー



    韓国の海軍も西洋の海軍の事例を学び、戦艦ごとに猫の乗船を試みましたが、これは簡単なことではないそうです。全ての猫が船に乗るのではなく、生まれた時から船で育った「シップキャット(Ship-Cat、船乗り猫)」だけが、船の中で生きることができるそうです。ある猫は海軍に強制入隊され、揺れる船に適応できず船から飛び降りて脱出を試みたそうです。

    それなりの役割はありますが、だからといって部隊で猫は常に歓迎されるわけではありません。ネズミを追い出すためには猫が1、2匹いれば十分ですが、放っておくと野良猫たちが、たくさん集まってきます。猫が溢れると衛生面の問題も発生します。

    猫が多くなると仕方なく捕まえて遠くに追い出します。
    2004年忠清北道(チュンチョンプクト)提川(ジェチョン)の某部隊では部隊長の指示で部隊の残飯を食べてた猫たちを捕まえて遠くに搬送したそうです。当時の部隊長が猫のことが大嫌いだったという話もあります。

    2007年には江原道(カンウォンド)襄陽(ヤンヤン)の某軍団で参謀長の指示で20頭以上の猫を捕まえて追い出せという指示を出して、警備小隊の兵士たちが1か月間、猫を捕まえるために走り回ったという話もあります。