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もっと! コリア (Motto! KOREA)
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  • Q.
    トッポッキは韓国の伝統料理ですか?
  • A.
    トッポッキ(餅炒め)の写真です。
    写真で見ると炒めてるように見えません。筆者が見ると煮てるように見えます。煮ると汁が少なくなって炒めるのと似た雰囲気になりますが、実際の食べ物の形と名前が似合ってないような印象を与えます。

    そのためか、自称「味のコラムリスト」である黄教益(ファン・ギョイク)は、トッポッキの代わりに「トクタン」(餅鍋)と書こうと主張したこともあります。それでもトッポッキという名前が変わる可能性はほぼゼロに近いです。

    鍋、煮物、または蒸し物に近いトッポッキが、なぜトッポッキと呼ばれるのでしょうか?

    理由は簡単です。この食べ物は、元々炒め物料理として販売されたからです。
    朝鮮時代の宮廷料理で、醤油に肉と野菜、そして炒めた餅を混ぜ合わせて食べるカンジャン(醤油)トッポッキ*がその始まりです。トクチム(餅の煮込み)から発展した料理というのが定説ですが、その後、宮殿の外に伝わり、韓国戦争以降、やや辛くとろみのある形に変形しました。

    *承政院日記に朝鮮21代王英祖(ヨンジョ)の生母、淑嬪(スクビン)、チェさん(チェ・スクビン)はオビョン(熬餠)が好きだったという記録がありますが、オビョンをトッポッキと見る説が有力です。

    南側から登場して多彩に変形した食べ物なので、北朝鮮はもちろん中国の朝鮮族もコチュジャン(唐辛子味噌)で和えたトッポッキは韓国に来て初めて見るでしょう。

    コチュジャントッポッキは外食業界の「大母」と呼ばれるマ・ボクリムさんが初めて披露しました。
    朝鮮戦争の休戦直後の1953年中華料理店の開業式に出席していたマ・ボクリムさんはミスでジャージャー麺に餅を落としました。チュンジャン(黒味噌)が付いた餅が意外とおいしかったそうです。

    その後、コチュジャントッポッキを思い出し、同年、新堂洞(シンダンドン)で屋台でトッポッキの商売を始めたそうです。最初は練炭の火の上に鍋を乗せて、餅や野菜、コチュジャン、チュンジャンなどを混ぜて売りましたが、今のトッポッキの形に変わりました。トッポッキにラーメンや麺を入れ始めたきっかけも面白いです。ある日、女子学生がラーメンを買ってきて、トッポッキと一緒に作ってほしいと言われて作ったのがきっかけです。

    • トッポッキ店の元祖である「マ・ボクリムトッポッキ」(上の写真)



    マ・ボクリムトッポッキが旋風的な人気を呼び、新堂洞に自然にトッポッキタウンが形成されました。
    1970年代までは、トッポッキは新党洞だけの名物でしたが、ラジオなどに紹介され、全国的にトッポッキ店が広がり始めました。

    マ・ボクリムトッポッキの写真で看板に書かれた文句が面白いです。

    「嫁も知らない、誰も知らない
    今は嫁も知っている」

    経営の一線から退くまで、マ・ボクリムさんは味付けの秘法を嫁にも絶対教えず、食堂で使われる分量だけ本人が直接作ったそうです。健康が悪化し始めると、嫁たちに秘法を伝授し、下記の文句が追加されました。