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韓クーパン、昨年の売上げ20兆突破…赤字幅も拡大


    • ソウル市瑞草区にある貨物トラックターミナルに駐車している、クーパンの配送車両。[パク・ヒョンギ記者]


    クーパン(Coupang)は昨年、史上初めて売上げ20兆ウォンを突破した。これまで国内流通業界全体で、売上げが20兆ウォンを超えたのはイーマートの1社だけだった。クーパンはオフライン流通店を置かずに配送サービスだけで売上げを稼ぐ電子商取引(イーコマース)企業という点で、イーマートに続いて売上げ20兆ウォン台を達成したというのは意味が大きいという評価だ。

    ただし外形が大きくなっただけに赤字幅も拡大し、収益性改善に対する市場の疑問は大きくなる局面だ。クーパンは今年、日本と台湾などの海外市場の開拓に乗り出す予定で、赤字の懸念にもものともせず、当分の間は外形の拡大に注力する態勢だ。キム・ボムソク創業者が描くクーパンの未来をめぐって、市場では期待感と懐疑論が交錯しており、クーパンは市場とより積極的に疎通するべきだという声も出ている。

    米ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場されたクーパンの持株会社格であるクーパンIncは2日(現地時間)、昨年の売上げは184億637万ドル(約22兆2256億ウォン)を記録したと公示した。これは前年比で54%急増した金額で、クーパンは恐ろしいほどの成長を再び市場に誇示した。昨年の第4四半期だけを別にしても売上げは34%増加した50億7669万ドル(約6兆1300億ウォン)で、年間と四半期の両方で新記録を立てた。

    クーパンの今回の売上げは国内1位の大型マートであるイーマートの売上げ(24兆9327億ウォン)に近いもので、オン・オフラインチャンネルをすべて保有したイマートに、クーパンは配送サービスだけで顎の下まで追撃したかっこうとなった。

    イーマートは全国に158ヶ所の大型マート店舗と5857ヶ所のコンビニ(イーマート24)店舗はもちろん、食品・工産品の配達サービスを行うSSGドットコムまで抱える流通の恐竜企業だ。一方、オンラインに起訴して発足したクーパンは、配達サービスだけでイーマートの実績に迫る成果を出し、イーコマース市場のパイを自ら育てながら大きくなっているようだ。伝統市場をめぐって競争を繰り広げるよりも、新しい市場を開拓する戦略が成功を収め、クーパンの売上げが30兆ウォンを突破するのは時間も問題だという展望が出ている。クーパンと同様のビジネスモデルを持っているSSGドットコムの昨年の売上げは1兆4942億ウォンだ。

    クーパン側は今回の売上増大の背景として、△夜明け配送、△容易な返品、△クーパンプレイをあげた。クーパンのオンライン動画サービス(OTT)であるクーパンプレイは、ソン・フンミン選手が出場するイングランドプレミアリーグ競技の独占中継などの差別化されたサービスで、アクティブ利用者数が急増する傾向にある。 アマゾンがAmazon Primeで新規顧客を確保することと同様の戦略だ。

    このことから忠誠顧客も増加している。昨年の第4四半期には一度でもクーパンで購入したことがあるアクティブ顧客数は1794万人に達し、前年同期比で21%増加した。有料会員制である「ワウメンバーシップ」の加入者も、昨年末の時点で900万人に達した。

    ただし事業を拡大すればするほど赤字幅が雪玉のように膨れ上がり、、実績ターンアラウンドをめぐって市場の懐疑論も大きくなっている。昨年、クーパンは14億9396万ドル(約1兆8039億ウォン)に達する営業損失を記録した。 2018年に1兆1138億ウォンの赤字を記録して以来で史上最大の赤字だ。クーパンはこのような赤字に対して、以前から長期的な投資による「計画された投資」という立場を明らかにしてきたが、昨年3月にニューヨーク証券市場に上場しただけに、少なくとも赤字幅の減少を期待していた投資家の期待には及ばない数字だ。

    ただし、このうちでトクピュン物流センターの火災による損失費用2億9600万ドル(約3565億ウォン)と、新鮮物流センターの拡張、クーパンイーツとクーパンプレイへの投資費用が反映されたというのがクーパン側の説明だ。

    「韓国のアマゾン」と呼ばれ、米ニューヨーク証券市場に華麗に上場したが、このような収益性に対する疑問が続き、上場後の株価は下り坂だ。 2日、NYSEでのクーパンの株価は前日比で0.2%下落した1株当たり25.41ドルで場を終えた。昨年の3月11日に公募価格35ドルで上場したクーパン株は、上場初日の始初価が63.50ドルだった。その後は不振を免れず、20ドル台にとどまっている。

    クーパンのキム・ボムソク創業者はカンファレンスコールで、「昨年の売上げは2年前と比較してほぼ3倍に成長した。最も古いコホート(顧客群)をはじめとし、すべてのコホートの支出が昨年30%以上に増加したが、これはクーパンの(成長の)潜在力がまだすべて発揮されていないという意味」だとし、「顧客の生活に欠かせない必須の革新を提供し続けていく」と語った。

    現在、キム創業者は日本に滞在して、クーパンの海外進出の構想を整えていることが伝えられた。クーパンは日本と台湾で都心型倉庫を構築し、クイックコマース(即時配送サービス)事業を開始した状態だ。これを通じて市場性を確認した後、本格的な市場進出の可否を決定することが分かった。
  • 毎日経済 | オ・スヒョン記者 | 入力 2022-03-03 19:06:25